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『映画』や『アニメ』、『読書』や『美術館』などの思い出を残すために始めたブログです。完全に個人用なので読みにくかったらスイマセン!

【美術展】『EDENDORDORADO ―楽園の物音―』:奇妙で異形の動植物による奇怪曼荼羅図!

2018年10月27日訪問感想&レポート

EDENDORDORADO ―楽園の物音―

 
【一言】

動植物が融合して生まれた“生物”たちの楽園。
作品が何を表しているのかを、タイトルや描かれたモノから考えるのが非常に面白く、興味深かった!

奇妙で奇抜な模様と、バイオチックなモティーフが織りなす世界、とっても大好きでした!

 
【Twitter140文字感想】

 

 

 

 

概要&作者紹介

 

概要説明

HAMADARAKAは、夢、温度、湿度、記憶に残った図像、言葉の響き、ノイズなどの、身の回りの存在を五感で捉え、サンプリングすることによって作品を制作しています。

本展では、「432Hz」、「440Hz」という象徴的な二つの周波数の間の値であり、HAMADARAKAが共鳴した波長「434Hz」をテーマに、その振動により目覚めた生き物たちが織りなす「楽園」を描いたペインティング作品約30点と、ギャラリー空間に浮遊する立体作品からなる、未発表新作のインスタレーションを展覧いたします。

(公式HPより)

会場:DIESEL ART GALLERY
会期:2018年8月31日~11月15日
公式サイト:こちら

 

 

作者:HAMADARAKA

 

有園絵瑠と有園絵夢による双子の絵描きユニット。
東京を拠点に、マガジン、アパレルブランド、映像、CDジャケットのアートワーク・デザイン、壁画等を数多く手がける一方で、ドローイング、ペインティング、人形、オブジェなど様々な作品を精力的に制作。
近年では、ニューヨーク(アメリカ)......などの展覧会や滞在制作にも参加し、国内外で積極的に作品を発表。2016年にはブラジル/ブラジリア国立美術館にてグループ展、滞在制作を行う。

(公式サイトより)

 

 

 

 

全体感想

 

 なかなか名前の発音が難しい双子ユニット「HAMADARAKA」さんの個展『EDENDORDORAD』です。失礼な話、小さなギャラリーだったので大きな期待はしていなかったのですが、名前に惹かれて行きました。
 作品を実際に観て、その世界観に引き込まれました! とっても面白かったです!




 今回の作品展はコンセプトからしてかなり好みです!
 「434Hz」という“周波数”から生まれた奇々怪々な生き物たち。絵本の悪魔的な序文みたな、ダークファンタジーのプロローグのような、とても不思議な感覚です。


 それから、「作品タイトル」を凄いんですよ!
 英語で表記されていますが、展覧会にいたときはほぼ意味不明。帰って調べたり、この感想を書いているうちに、段々と意味が分かってきました。

 帰宅後に「434Hz」とその音を構成しているという「432Hz」と「440Hz」がYouTubeにアップされていたので聞いてみました。「《狭間の音》ってこれか」と少しわかったような、微妙な感覚でしたが。
434Hz

432Hz

440Hz




 作品の絵の方もなかなか凄いです!

 「南国に置き忘れた夢」というか、「現界した悪夢の産物」というか

 植物と動物の絶妙な絡み合いに加えて、腐敗や腐乱している部分があったり、明らかに異質なものが混ざっていたり。
 特に、「臓器」とまだら模様の植物が混ざり合っている様子は、ゾッとしながらも、美しくもありました。




 個人的に、こういうバイオチックな作品が大好きなので、今回のHAMADARAKAさんの作品はドンピシャでした!

 後で詳しく語りますが、明らかに心臓や脊髄を加えたものがあったり、目に生気以上の“何か”が宿っている動物たちが描かれていたり。
日本美術を混ぜたような色遣い、名画を連想させるような構図、性器や生殖行為のメタファーになっているような作品など、非常に興味を惹かれました。




 鳥肌が立つような色遣いと模様が気に入りました。
 色の豊かさからすれば題名にもある「楽園」そのものなのですが、どこか不安にさせる色やまだら模様にソワソワします。

 パット見では花や草木の集合体にしか見えないのですが、よく見ると蛇やヒトが擬態したり迷彩に身を包んだりしていて、なかなか面白いです!
 角度による色の変化や、細かい描き込みなど、ずっと眺めていても飽きないというか、眺めれば眺めるほど面白く奇妙に感じてきます。




 本当は描かれた動物も触れるべきなのでしょうが、私はその部分に対して感じる部分が少なかったんですよ。

 

 

 

 

展示の紹介


 一応、展示内容の紹介ということで、私が撮影した写真を掲載しますが、所々ブレてたりします(元々感想書く予定無かったので)。あと、感想を書くほどの展示内容でも無いので、写真を貼るだけになりそうです(笑)

【 ARTIST STATEMENT 】

喉が寄り添った真夜中に
夢をなめたへびたちが 虹色の鼓膜に頬ずりをした
黄金色に溶けだした 揺れるミバショウ*の心音
浮化したばかりの雷の足音
碧い昼間に振動する マルハナバチたちの透明な羽音
瞼がやけどするほどの水面に 踊るアナナス**の香り
暗闇に耳鳴りのように点滅する植物たちを横目に
虹色の螺旋の毛並みを轟かせ
434Hzの閃光に 血管たちが微笑した 
EDENDORDORADO EDENDORDORADO
わたしたちの浮遊する楽園へ

 

 

作品名:ANANASNICAL BONE
制作年:2018


 「ANANAS」が意味不明で調べたら、「パイナップル」の仏語だそう。
 そしてタイトルにもあるように、植物の集合体の中心に「BONE」が見えます。骨の先端下部についている青いモノは何でしょう?

 個人的には、金色の部分は「骨盤」みたいに見えます。一方、上部のパイナップルは「脳」とかに見えました。ただ、生物分野は苦手であまり知識が無いのでわからないです......。

 

 

 

作品名:LIMONICAL BONE
制作年:2018


 一般的なレモン(lemon)の学名は「Citrus Limon」だそうです。

 これも中心が骨なのですかね? 他に臓器らしいものだと、レモンの近くにあるものが「心臓」に見えますから、必然的にパイプ的なのは「血管」とかですかね。

 

 

 

作品名:PLATANICAL BONE
制作年:2018


「PLATAN」とは「プラタナス」という植物があるそうですが...見た目は似てないです。

 とにかく上部のバナナが印象的です。下部の黒いそら豆型のモノは「腎臓」に見えました。

 

 

 

作品名:MELAN TONE
制作年:2018


 「MELAN」というのは恐らくギリシア語の「melas=黒」を意味する言葉ではないでしょうか。次の作品と対になっています。

 描かれているのはサルですね。チンパンジーでも分かります(笑) 大した感想は抱いてませんが、口からでた舌がなんだか嫌な感じです。あと、ハチの羽がとても好きな感じでした!

 

 

 

作品名:AURO TONE
制作年:2018


 「AURO」はラテン語で「金」の意味です。前の作品と合わせると、俵屋宗達の『風神雷神図屏風』をオマージュしているようにも思えます。

 こちらもサル。胸の中心が空いて心臓のようなものが覗いているのが気になります......

 

 

 

作品名:EDENDORDORADO
制作年:2018


 本展のタイトルにもなっている作品です。「EDEN」はそのまま「楽園」という意味なのでしょうが、「DORDORADO」の意味が全く分かりません...「DORADO」という魚がいるそうです。

 この絵を見て、ピカソの『ゲルニカ』を連想しました。関連はないのでしょうが、横長だし、中心の馬がとても印象的だったので。
 まさに動植物の楽園ですね。個人的には金色の模様が美しいジャガー(?)がとても気に入りました!

 

 

 

作品名:NUMERUS
制作年:2018


 「NUMERUS」を検索すると「NUMERU(=番号)」というラテン語の複数形で「多数」という意味があるそう。

 このウマらしき絵を見て最初に浮かんだのが「男性器」でした。最初は違うような気がしてましたが、題名の意味が「多数」だとすると、あながち間違いではないかもしれないと思い始めています。

 

 

 

作品名:FEU
制作年:2018


 「feu」は仏語で「火」を意味する言葉で、この場合は元素的な意味での「火」です。

 私の解釈ですけど、この絵は「エデンの園追放」を描いていると感じました。アダムとイヴに禁断の果実を勧めたヘビがいます。ユリにバナナが刺さっている状況は生殖行為に見えます。あと、ユリの花言葉は「純潔」ですが今回は黒いまだら模様で、黒いユリの花言葉は「呪い」だそう。
 単純に考えすぎな気もしますが、こうして考えるのが楽しいのです!

 

 

 

作品名:EAU
制作年:2018


 「eau」は仏語で「水」を意味し、こちらも元素としての意味合いが強いです。前の作品『FEU』と対になっている作品だと思います。

 こっちにもヘビが描かれていますが、意味は分からず。布的なものが描きこまれていますが、何を表現しているのでしょう......?

 

 

 

作品名:BALDORDORAD
制作年:2018


 今度こそ、予想すらつかない作品タイトルです。
 見たままに言えば、ゴリラがバナナを加えている様子ですよ。それ以上は考えられないです。

 

 

 

作品名:MEROS
制作年:2018


 題名はギリシア語で「抒情詩」を意味する単語だそう。

 描かれているのはトラかジャガーかヒョウなのか......。ネコ科の動物は分かりますが、それ以上は...。見た目だけなら「苛虎」にも見えます(笑)

 

 

 

作品名:うたかたなCORAZON
制作年:2017


 「CORAZON」はスペイン語で「心臓」を表す単語。

 描かれているのもまさに心臓ですが、バナナがいます!! 題名の「うたかた」というのは腐乱しているような様子を言っているのでしょうか。

 

 

 

作品名:LIL
制作年:2018


 本作に関係するかは微妙なところですが、「lil」は「little」の短縮形スラングだそう。

 作品に関しては、「祭壇に捧げられた生贄」のような印象を受けました。恐らく、羊の頭だと思います。

 

 

 

作品名:Flutter Noon
制作年:2018


 タイトルを直訳すると「ひらめく正午」ですか......ちょっと意味わからないです。

 ウメとかモモとかですかね? ただ、なんでしょうこの”生体感”というか。精子とかエイリアンの卵みたいな不気味な感じがするんですよね......。

 

 

 

作品名:EXORDIUM
制作年:2018


 タイトル「exordium」はラテン語で「はじめに」のように物語や論文などの冒頭に書かれる言葉だそう。

 問題は、この絵のどの辺が「はじめに」なのでしょう? 多分描かれているのはイヌだと思います。陰陽の文様とかを表しているのでしょうか?

 

 

 

作品名:TEZCATL
制作年:2018


 Google先生によれば「鏡」を意味するナワトル語の単語だそう。アステカの神の1柱の名前に入っていて、「鏡=黒曜石」のことだとか。

 題名がアステカの神を表しているとすれば、描かれている動物は必然的にジャガーですかね。

 

 

 

作品名:TOTO
制作年:2018


 トイレメーカーみたいな名前です。音だけで考えればエジプトの「トト神」が思い浮かびます。しかもトト神は「ヒヒ」で象徴されることもあるので、正解な気もしますが、正確な表記は「Thoth」なんですよね......。

 しかも、このヒヒの目を見ると、「ホルスの目」を連想するから、なおさらエジプトとの関係を考えさせられます。

 

 

 

作品名:MILODIA
制作年:2018


 「MILODIA」という語句は検索にヒットしませんでしたが、「旋律=melodia」に近い言葉かもしれません。

 絵の動物を見るとインコかオウム(詳しくなくて見分けがつかない)なので、「旋律」というタイトルは合っている気がします。そしてこのトリ、とにかく羽が美しいです!

 

 

 

作品名:BUZZZ HERTZ
制作年:2018


 「buzz=羽音」、「heatz=ヘルツ」なので羽音の出す周波数のことでしょうか。

 体毛のふわふわ感とか、黄色の入り方とかから推測するとミツバチですかね。この毛の質感がかなり好きです!

 

 

 

作品名:AUROLA
制作年:2017


 題名はそのまま「オーロラ」ですね。

 確かにオーロラのように不思議な色彩を放っていますし、掴みどころのないような形状をしてます。しかし、注視すると「眼球」が載っていることに気が付きます。一体、何が目的なのでしょう...?

 

 

 

作品名:タイトル不明
制作年:2018


 すいません、タイトル分からないです。もしかしたら題名が記載されたパネルを見逃したかもしれまん。

 インスタレーションということですが、なにも感じなかったというか。平面絵のほうが衝撃的だったので、天井から吊るされた作品のインパクトが薄いと感じました。

 

 

 

 

 


 

 展示内容の紹介は以上です!

 ついでなので、渋谷の“動物”の皆さんも紹介しておきますね。
 行った日が10月27日の土曜日でハロウィーン前の休日だったからか、凄い賑わいでした。えぇ、本当に凄かったです……。

 

 

 


 

 

 

 最後まで読んでくださり、
 本当にありがとうございました!!