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【映画/アニメ】『劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel] I.presage flower』────優しく残酷な聖杯戦争開幕。

 

 

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※ネタバレなし。

※画像は予告映像のキャプチャです。

2017年10月14日

劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel] I.presage flower

 

 

 

【評価:3.1/5.0】

 


【一言】

Fate/stay night』の劇場版3部作の第1章。

劇場版という時間が限られた中で、既に映像化済みの『UBW』や『ZERO』を上手に活用した脚本・構成でとても良かった。

滑らかで美しく激しいバトル映像が素晴らしく、作品を彩る音楽もまた素晴らしかった。






【目次】

 

 


 

 

ストーリー

 日本の冬木市を舞台に、望みを叶える願望器・聖杯を手に入れるため、7人の魔術師《マスター》が召喚した7騎の英霊《サーヴァント》を使役して殺し合う聖杯戦争

 平穏な日々を送っていた高校生の衛宮士郎と、後輩の間桐桜
 そんな時間も、聖杯戦争の開幕により崩れ去る…………。


予告動画

 

 


 

 

作品データメモ

【作品メモ】
監督:須藤友徳
制作:ufotable
原作:奈須きのこ / TYPE-MOON
主題歌:Aimer「花の唄」
キャスト:下屋則子,杉山紀彰 and more.
上映時間:120分
日本公開:2017年10月14日
配給:アニプレックス
公式サイト

 

 


 

 

感想

感想外観

 『Fate/stay night』という膨大な密度の世界観と、莫大に濃く長い物語を劇場版3部作の1作目として非常に綺麗にまとめていました。
 基本の物語や世界観を知っているという前提で構成されていたから、純粋に本編を楽しめました。




 特筆すべきは『音楽』です。
 梶浦由記氏による妖艶で濃く強い劇伴が、暗く激しい作品の世界観・バトルに迫力と魅力を加えていました。


 そして、Aimerの歌う主題歌「花の唄」の歌詞が作品にピタリと当てはまり、素晴らしかったです。

Aimer「花の唄」フルMV





 映像は「さすがufotable。」と言うしかないです。街並みの背景がとても繊細で美麗です。
 特に、雪や霧,水,雨,炎のように形のない物体が本当に綺麗です。


 バトルシーンに関しては、「格好良く見せる」という描き方が最高に良かったです。剣捌きや走る姿、追いかけたり殴ったりとキャラが1番映える姿で描いていました。




 物語の点については、第1章という事で聖杯戦争の開幕と、それに伴って交錯する魔術師たちの思惑が描かれ出した段階です。

 主人公、間桐桜衛宮士郎の2人にしっかりとスポットライトが当たっており、“優しい物語”だと感じました。




 ……………ちなみに、桜ちゃんはEカップです。

 

 

 

 

 

見事な脚本構成

 総集編でも再構成作品でもなく、新作の劇場版としてしっかりと構成されていたのがとても良かったです。

 グダグダと1から10まで描くのではなく、切るべき部分,描くべき部分を分けて安定し、かつ飽きない物語構成になっていました。



 具体的には原作プレイ者、もしくは『Fate/sn[UBW]』及び『Fate/ZERO』を視聴しているという前提で話が構成、編集、展開されていました。


 鍵となるシーンを描きつつも、「ここは同じだから分かるでしょ?」と言わんばかりに省略を用いていました。



 今回の方法は、場合によっては嫌悪感を抱くような脚本&編集ですが、今回は逆に好感度が高かったです。
 いくつか理由はありますが、総合的には「含みを持たせた」という点が好感の理由だと思います。

 省略等で100%描かないことにより、「あ〜このシーンはアレね」とか「ここでは誰々がこうして〜」と自分の頭の中で補完しつつ、これまでの作品を思い返す事が出来ました。

 

 

 

 

素晴らしき音楽

 音楽がとても最高でした!
 個人的に梶浦由記さん,Aimerが大好きという事もありますが、それを差し引いても素晴らしかったです!



 まずは劇伴。
 梶浦さんの音楽はどこか妖艶で、異国情緒が漂って、「心地よさを感じる違和感」が凄いです。

 映画を盛り上げるだけでなく、現実とはちょっと違う、魔術の存在する世界観の匂いを漂わせてきました。

 特に、ボーカルの入った“梶浦節”が最高です!

TOKYO MXの情報番組公式動画
(今作の劇伴が聴ける?のがこの動画しか........笑)





 そしてAimerさんの歌う主題歌『花の唄』。
 彼女の弱々しくて力強い、掠れそうに太い声が最高に綺麗です。劇場の音響で聴くソレは、息継ぎや息漏れ音が本当に綺麗。

Aimerのコメント(公式サイトより)



 さらに、歌詞が作品をそのまま表していている事が聴いてて感動しました。

貴方のことを傷つけるもの全て
私はきっと許すことは出来ない
優しい日々
涙が出るほど
帰りたい

わるいことをしたらきっと貴方が
怒ってくれると約束したよね


Aimer「花の唄」フルMV



 

 

 

 

映像&バトル

 映像については制作会社ufotableの代名詞的な評価の高い部分ですよね。
 まず目を引くのは、街のビル群の細かさです。航空写真や3D俯瞰図を見ているかのように明かりが綺麗。 そして、ビル建ち並ぶ街を眺めた遠景がこれまた綺麗………。




 さらに、雪や霧,水,雨,炎のように実体のない物、エフェクトが美しかったです。実写さながらに揺らめく炎、寒さを感じさせる闇と雨、妖しく漂う霧、そして優しくゆっくりと舞い落ちる雪。




 バトルシーンはとにかく格好良かったです。
   ・速度を変化させるスローモーション、
   ・刃の切先などありえない視点、
   ・俯瞰や一人称,回り込みや回転などのカメラワーク、
   ・極限まで滑らかにゆっくり描かれた素早い動作。
 実写ではなく、CGではなく、アニメーションだからこその美し激しくて、迫力と格好良さに満ちた映像体験が出来ました。


 武器を交わせるサーヴァント同士のバトル描写自体も圧巻の迫力でしたが、間接的な威力描写が印象的でした。
 地面が割れたり、ビルに割れ目が入ったり、車を破壊したりと「周囲の損壊によるバトル描写」が凄かったなぁ〜と。

 

 

 

 

 

第1章の物語

 今作では聖杯戦争が始まり、そして各魔術師たちの思惑が錯綜し、戦争の行方が混沌とし始め、謎の出現で終わります………………つまり、物語は始まったばかり。



 一方で、間桐桜衛宮士郎の2人にはしっかりと焦点が当てられており、オリジナルエピソードを含む描写がなされています。




 『Fate/stay night[UBW]』とは違う道をいつの間にか進んでいる、今回の聖杯戦争、なかなか先が読めずに面白いです!



 

 

 

 

 

余談

 今回、爆音上映で有名な東京都立川市の「立川シネマシティ」で観てきました。ここは『マッドマックス』と『ガールズ&パンツァー』で映画館の聖地になった場所です(笑)




 爆音、凄かったです。
 バーサーカーの咆哮に座席が揺れ、彼の着地で劇場が振動しました。ライダーの鎖武器の金属音が鼓膜に刺さり、剣が交わる音が響きます。
 そして、梶浦音楽を堪能でき、さらに桜の優しい声,Aimerの掠れそうな声が美しかったです。



 それから、パンフレットと来場者特典(2枚組裏表)です。

 
公式Twitter

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以降、映画本編のネタバレあり

 

 

 

 


 

 

 

ネタバレあり感想

 

序盤

 聖杯戦争開幕の1年半(?)前、物語は弓道場で幕を開ける。
 衛宮士郎ら弓の才能を持ち合わせるも、腕の骨折により退部する事に。



 独り身の士郎の家事を手伝うためか、中学生の間桐桜が衛宮邸に通うように。
 後輩が家事をしに来てくれるなんて羨ましすぎる………。しかも、家事が苦手っていうのが可愛らしいです。



 月日は流れ、春。
 入学式。
 士郎、桜、綾子、大河先生、一成で集合写真。(あの写真、欲しいなぁ〜)




 桜を家へ送った日。
 老人、間桐臓硯に声をかけられる士郎。さらに、イリヤスフィール(以下略)からも話しかけられる。
 「早く呼び出さないと死んじゃうよ。お兄ちゃん」




 そして聖杯戦争開幕の当日。
 士郎の手の甲に現れた令呪に桜は驚くも、そのまま学校へ。
 そして放課後、アーチャーvsランサーの戦いを目撃してしまい、命を狙われる……。




 ここでようやく梶浦音楽に合わせてオープニング。
 背景で早回しに再生される衛宮士郎の行方は、『F/sn[UBW]』を見ていないと分かりませんね。

 

 

 

 

 

前半

 2人の人物による聖杯戦争の説明。
 まずは、間桐臓硯による聖杯戦争の概要ルール編。陰湿な雰囲気と声で解説してくれます。

 次は冬木教会で此度の聖杯戦争を監督する言峰綺礼による聖杯戦争の歴史編。結果と被害を丁寧に教えてくれます。
「喜べ少年。君の願いはようやく叶う」




 教会の外で待ち構えていたイリヤ&バーサーカーと士郎&セイバーの初戦!!
 圧倒的な破壊力で攻めてくるバーサーカーの強さが凄いです……。自身を捨て身にして守る士郎の格好良さ……。




 街の路地で。
 魔術の臭いを辿った先に居たのは、綾子の生気を吸うライダー。そして間桐慎二
 狭い路地で、鎖を有効に使ったバトルとても見ものでした!!




 冬木教会で綾子の治療。
 そして、言峰神父、セイバーから10年前の第四次聖杯戦争についての話を聞く士郎。
 『Fate/ZERO』が濃縮されています。




 聖杯戦争と慎二の脅威に備え、桜を衛宮邸に泊める事に。
 家事をする桜と、ご飯のお礼を言うセイバーが可愛い!
 そして、藤ねぇからの情報によれば、桜ちゃんはEカップ……////

 

 

 

 

 

中盤

 柳洞寺で異変。
 警備をするアサシンの腹を破って出てきたのはエイリアン……じゃなくて漆黒の裏アサシン。
 葛木宗一郎を殺し、キャスターをも殺してしまう。




 そんな異常事態に反して、士郎の夢は凛と桜のエッチな誘惑に満ちた夢(笑)
 かと思ったら、家に来た慎二が桜の頬を引っ叩き、「何でもするから先輩の前では…」と言う桜、
 慎二、何を考えているんだ…??



 蔵にいる士郎を訪ねたのは、白いワンピース姿の桜。
 桜の思い出モノローグが聴いていてとっても心地良い…。そして、言い方が「隣にいる上級生さんです」って百点満点の完璧な言い方!
 「もし私が悪い人になったら、許せませんか?」



 所変わって、港にて、ランサーと裏アサシンのバトル。
 とにかく迫力ある一番の見せ場でしたね!摩天楼を縫う追跡劇はとにかく疾走感が半端じゃなく凄かったです。


 そしてトラックの荷台でのバトル。走るトラックの上で繰り広げられる激しく、滑らかなバトル!!


 そしてランサーが裏アサシンを追い詰めたのは水辺。しかし、水中から現れた謎の“影”によって彼は死亡してしまう……。




 一方、衛宮士郎遠坂凛、サーヴァント2人は間桐臓硯に会い、死んだはずのキャスターを操った戦いに巻き込まれる。
 それも束の間、あの“影”が現れる……。

 

 

 

 

 

終盤

 麻婆豆腐屋さんで状況整理。
 どこかで見た事があるデジャブ感に襲われたのは気のせいかな?



 士郎とセイバーは柳洞寺へ調査に。
 そこで、臓硯の罠にハマり、士郎とセイバーは別々に。


 月明かりによる障子に映る影というバトル描写が良かった。セイバーの見えない剣だけ影にならないって演出が!


 風の加護を持つ裏アサシンに負け、“影”に飲まれるセイバー。士郎は令呪を用いるも、失敗。


 絶体絶命の中、ライダーが助けに現れた!バトルは凄いのですが、とにかくエロくてエロくて………(笑)



 心配する桜に迎えられ、士郎は「ごめん」と。そして、「ただいま」って。




 Aimerの主題歌によるエンドロール。
 そして、第2章『劇場版 Fate/stay night [Heaven’s Feel] Ⅱ lost butterfly』は2018年に公開!

 

 

 

 

 


 

 

 

第2章の感想はこちら!⇩

 

 最後まで読んでくださり、
 本当にありがとうございました!!