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【映画】『シンドラーのリスト』───ホロコーストにたった一人立ち向かった実業家

※ネタバレなし。

※画像は予告映像のキャプチャです。

2017年12月26日鑑賞

シンドラーのリスト
(原題:Schindler's List

 

 

 

 

【評価:4.8/5.0】

 


【一言】

ナチスホロコーストに立ち向かったドイツ人実業家をスピルバーグが映画化した実話。  

これが事実であるという事に驚くと同時に、困難な状況でも一人で自身の考えを貫きながらの行動に感動した。

ラストのシーン、彼の言葉に涙。






【目次】

 

 


 

 

ストーリー

 第二次世界大戦下、ナチス・ドイツによる人種差別に始まるユダヤ人への強制移住や収容所への収監。
 そして、そこでは暴力や処刑などの残虐行為が行われていた。


 ドイツ人実業家のシンドラーは賃金の安いユダヤ人を雇って工場を創業するが、彼らの待遇を目の当たりにして、ユダヤ人を助けようと動き出す。


予告動画

 

 


 

 

作品データメモ

監督:スティーヴン・スピルバーグ
制作:アンブリン・エンターテインメント
原作:T.キニーリー「シンドラーの方舟」
キャスト:リーアム・ニーソン and more.
上映時間:195分
日本公開:1994年2月16日
配給:UIP

アカデミー賞において、「作品賞、監督賞、脚色賞、撮影賞、編集賞美術賞、作曲賞」の7部門を受賞

 

 


 

 

感想

感想外観

 ナチスによるユダヤ人のホロコースト
 戦争という状況の下で、社会全体が抑圧する者/される者へと別れる困難な時代。そんな中でたった一人、味方がいない中で被抑圧者に手を差し伸べるシンドラーがとても強いと思いました。




 自身の考える「正しい事」をしっかりと心に留め、ユダヤ人らを救おうとする姿に胸を打たれました。

 手段や方法を考えながら、人として扱おうとする彼がとても素晴らしかったし、また自分が何をしているのかしっかり自覚している部分が重要だと思いました。




 映画という面では、ほぼ全編が白黒で描かれます。昔の雰囲気を醸し出しているという効果ももちろんあるでしょうが、「色」の情報が無いから、服装やロゴ,顔などを無意識的に注目してました。

 また、一部だけ色付くのがとても印象に残っています。



 頭を撃ち抜く描写や、暴力を振られる姿、衣服を脱がされる場面などを隠さずに映している部分が、どこかドキュメンタリー的な感じがして、映画がより強く印象に残っています。




 作品のタイトルの意味が分かった時の、感動・感激は言葉には言い表せない程でした。
 また、シンドラーの言葉や、ラスト場面にも感動です。 

 

 

 

戦争という時代

 戦争という時代を背景に、台頭したナチスによる人種差別政策、そして虐殺。

 そんな第二次世界大戦下で行われたホロコーストを始まりから終わりまで描かれていて、とても良いと思いました。




 最初はまだ虐殺ナチスによるユダヤ人隔離から始まり、次第にユダヤ人への強圧的な施策が強まり、そして収容所内でのナチスの親衛隊による暴行や処刑。アウシュビッツ収容所という地獄の存在も語られつつ、最後にはドイツの無条件降伏という形で幕を閉じる。




 こうやって、そこで抑圧されながらも生きる人々に焦点を当てながら、「戦争」という一つの時代の変化を描いていたのが良かったし、勉強にもなりました。



 そしてまた、誰もが望んで被抑圧者になった訳では決してないし、状況が違えば抑圧者だって違う生き方をしていたかもしれない。

 そんな全ての罪が個人にあるわけではないというメッセージが込められているようにも感じました。

 

 

 

 

人を救う

 ユダヤ人を救ったシンドラー
 彼は実業家という立場から、金銭的な面による救いの手を差し伸べるという方法でした。また、自身がドイツ人であるという事から、ナチスへの根回しも行ったり。



 自分の立場をしっかりと認識した上で、「救うのに最良の方法はなんなのか」を考えているのが凄いと思いました。

 また、彼は自身の中に考える「正義」というものを抱いていて、それが明確であり、また行動に表れていたのが良かったです。

 ここでは、詳しくは書きませんが、心を打たれました。




 そして、人を救う方法はシンドラーのように社会的地位と財産だけではありません。

 ユダヤ人同士でお互いに助け合ったり、ナチスの立場であってもそっと衣類など生活必需品を渡したり、囚人を許して慈悲を与える事もまた、「人を救う」事なのだと思いました。

 たとえ、凄い人でも、偉い人でなくても、自分の意識一つで人を救う事は出来るのだと。



 

 

 

 

映画としての映像

 本作の映像は白黒の映画です。

 監督モノクロにした理由はが明確に分かりませんが、昔の雰囲気を醸し出そうとしたというのがあるも思います。

 それこそ、第二次世界大戦中に制作されたドキュメンタリー映画のような感じにしたかったのかもしれません。



 もう一つ、観ていて気がついたのは、「色の情報がない」と言う事です。

 色がないから、それ以外の情報が頭にスッと入って来たように感じます。
 例えば、ナチスの紋章とか人物の顔とか。



 あと、色がないので逆に想像する事も多かったです。特に「血」の赤色はそうでした。(あまり自分が白黒映画を観ないから、特別に感じるのかもしれませんが…………)



 そして、全編モノクロの中で一部カラーになっているのが印象的でした。

 

 

 

 

タイトルと正義

 作品のタイトルの理由が分かった時にはとても感動しました。「あ、コレがそういう意味だったのか」と。

 

 

この赤枠の中にはネタバレが含まれています。

ネタバレを表示



 シンドラーの正義観がとても良く、胸を打たれました。 

 まずは、収容所を管理するゲート少尉に向かって言った事。
 本当の強さとは相手を許すことが出来、時には慈悲を与えられること。



 そして、最後にシンドラーが泣きながら言った事。
 自分の車を、金のバッチを指しては「これでもう何人から救えたはずだ」と涙するシーンがとても印象に残っています。



 

 

 


 

 

 

以降、映画本編のネタバレあり

 

 

 

 


 

 

 

ネタバレあり感想

 

序盤

 ドイツ軍がポーランドへ侵攻し、落とす。
 そしてユダヤ人は強制的な移住を余儀なくされる。



 パーティーシーン。
 写真を撮ったり、ダンスをしたり。

 ある男性がお酒送り、将軍との席に着く。
 そして、彼がオスカー・シンドラーであると分かる。




 ユダヤ人評議会。
 ナチスからの物資を配布したり、苦情を聞いたり。 

 イザック・シュターンなる人物をシンドラーが探す。
 炊事道具を作って軍へ売り、大儲けする計画。シュターンに経営を任せ、ユダヤ人投資家から資金を集め、シンドラーが軍などに根回しをする外交を担当。




 そして、全ユダヤ人が移住地に強制移住
 列になって歩くユダヤ人達に投げかけられるのは、罵詈雑言と石や泥。

 

 

 

 

前半


 シンドラーは投資家と交渉をする。
 ゲットー内では紙幣が価値を持たず、物々交換するしかない。投資の見返りは食器や炊事具などの現物で。

 安価なユダヤ人の労者を探し、熟練労働者と偽ってナチスから証明書を発行してもらい、工場で雇う。
 そして、大量生産をはじめる。

 ドイツ軍の将校らなどに新会社設立の報告と贈り物をし、すぐに戦地で使う炊事具の注文を取り付ける。




 報告を受けていたシンドラー

 そして、左手を失った老いた労働者が直接にお礼を言いに来た。雇われなければ、彼は役立たずとして殺されていた。命の恩人。
 でも、シンドラーは知らなかったのか。「なぜ雇った?]と怒る。



 ナチスの親衛隊は雪かきをユダヤ人にさせる。
 工場が一日止まる。
 そして、あの障害のある老人は撃ち殺される。




 シュターンが列車に乗せられて送られる。
 シンドラーはなんとか探し出し、現場を監督する軍曹に圧力をかけて連れ去る。


 ナチス
 ユダヤ人が置いていった旅行かばんを開け、機長品を抜き出す。装飾品や宝飾具、絵画や金歯まで。

 

 

 

 

 

中盤

 移住地ゲットーを視察する少尉。
 ゲットーは労働者が住むA地区と、病弱者のすむB地区の2つに別れる。

 自身の屋敷で雇うメイドとしてヘレンを指名する。
 工事のやり直しを求める現場監督を射殺。




 ナチスの大きな動き。
 長きに渡り目の敵にしてきたユダヤ人の処刑を始める。始めは病弱者や老人の住むB地区から。

 銃を持つ兵士、猟犬が集結し、ユダヤ人狩りが始まる。

 シュターンさん、また身分証明書を忘れたのかと思ったよ……。心臓が止まるかと思った。


 病院では、病人に劇薬を与え、ナチスが来る前に安楽死させてやる。



 隠れ家に入れきれない家族のやり取りや、下水道に先回りしたナチス、猿真似呼ばわりされても命を守ろうとしたり、幼い親衛隊が必死に恋する少女を助けたり。



 深夜。
 ナチス軍は徹底的に隠れているユダヤ人を探す。聴診器を使って音を探ったり。
 一方、ユダヤ人は家具や床下に隠れる。

 ピアノの旋律を背景に、ナチス軍によるユダヤの残党狩りが描かれる。




 ユダヤ人の点呼をとり、働かせる。
 段の上の屋敷に住む少尉は、ライフル銃で見境なくユダヤ人を銃殺する。




 シンドラーユダヤ人を使役する工場は、新たな労働区域に移すように。
 シンドラーは元の場所で操業を許され、シュターンもそのまま経営を引き継ぐ。

 収容所や、内の工場では、ナチスがやりたい放題。
 シュターンは気の毒な人を見つけては工場で雇う。「シンドラーユダヤ人の味方」なんて噂が流れたら彼自身の身に危険が迫る。

 でも、彼は雇い入れた。 




 パーティーの後、シンドラーと少尉が話す。
 本当の強さとは、相手を許す事ができ、時には慈悲を与えられること。

 この話の翌日。
 少尉は隔離地の見回りへ。馬屋の少年、煙草を吸っていた女性、風呂洗いをしていた少年を「許す」。
 ただ、その「許す」に違和感を覚えたのか、少年を射殺する。



 少尉、メイドへ愛情を抱いたのかな?
 でも、それを誘惑したと決めつけて殴る。

 

 

 

 

 

後半

 新たに囚人を連れてくるため、収容人数を調整するため、健康診断をして病人とを仕分ける。
 ユダヤ人は手足を擦ったり、自身の血を塗って血行をよく見せたりして分別されるのを回避しようとする。




 暑い中、列車による囚人の移動。
 シンドラーは貨物車の中の囚人にホースで水をかけてやるように言う。暑さと渇きを解消してやるためか。




 ゲットーでは一万人あまりの死者がでて、その犠牲者を全員焼却するようにと命令が下る。埋められた死体は掘り起こし、山のように積み重なって燃やされる。
 生きているものも、アウシュビッツ送りへ。




 シンドラーは工場を移転する名目で、ユダヤ人労働者ごと越そうと。
 ユダヤ人一人ひとりにお金を払い、少尉を買収して彼らを救おうとする。

 800人にも及ぶ長い労働者リストは、単なるリストではない。死んだ人の分まで含む、とても重く重要なリスト。




 シンドラーの生まれ故郷、ブリンリッツへ。
 男性はシンドラーの工場へ運ばれ、女性たちはアウシュビッツへ送られた。

 労働力となる男性が許されて、女性はアウシュビッツ送りとなったのかと思ったら、書類上のミスなのか。

 アウシュビッツで、女性たちは服を脱がされ、髪の毛を切られ、そしてシャワー室へと送られる。
 てっきりガス室だと思っていたので、少し驚きました。




 シンドラーはダイヤを賄賂として渡し、元の女性たちを取り戻す。
 法律を盾に、ナチ兵による工場内での処刑や暴行を禁ずる。

 

 

 

 

 

終盤

 砲弾を作る。
 シンドラーはわざと品質の悪い砲弾を作っているという噂が。

 そして、彼は「他の会社から砲弾を買って、自社製品として売ればいい。自ら砲弾を作ることで戦争に加担しなくてすむ」と。

 操業7ヶ月で生産量はゼロ。
 ついに、シンドラーの工場は破産した。



 そして、ドイツが戦争に無条件降伏することがラジオで放送された。

 「君たちが生き残ったのは君たち自身の力だ。そして、私は軍需工場主として明らかに戦争に加担したのだから、逃げなければならないことを謝る。警備兵たちは囚人の処刑を命じられたかもしれないが、任務を遂行した殺人者になるか、家族の元に人として変えるか選べ。」




 そして、従業員らはシンドラーの業績を手紙にしたためる。「保釈のお役に立てれば」
 さらに、金歯を集めて造った指輪を送る。

 シンドラーは、「もっと多くの人が救えた」と涙を流す。
 この車で10人救えた、金のバッチで2人救えたと涙を流す。




 ゲート少尉は人道に対する罪で処刑され、シンドラーは戦後失敗。
 それでも、彼に救われた人は今も生きている。

 最後、現在。彼の墓の上に石を置いて、彼を偲ぶ人々。
 感動しました。

 この映画を、亡くなった600万余りのユダヤ人に捧ぐ。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 最後まで読んでくださり、
 本当にありがとうございました!!