『映画』や『アニメ』、『読書』や『旅行記』などの思い出を残すために、書き出したブログです。 私個人の目線で目線で書いているので、読みづらかったらごめんなさい!!読んでいただけると嬉しいです!!

【映画】ゴースト・イン・ザ・シェル

2017年4月25日

『わたしを作った奴らに、わたしを止めることはできない』

【評価:3.4/5.0】

【一言】
「押井版攻殻を実写化したらこうなる」っていう映像についてのデモ版って印象。

主演、スカヨハの演技が凄かった!

 

目次

 

 

 

 

STORY


 ミラは義体の身体で目を覚ました。事故で瀕死の状態になった彼女を生かす方法が、無傷な脳を人工の身体に移すしかなかったのだ。

 初の完全義体適応者となったミラは独立した武力執行部隊『公安9課』に配属され、少佐へと昇進していた。
 そんな彼女の前に現れたのはクゼと名乗るハッカー。研究者や重役を次々と襲う彼を逮捕する事はできるのか・・・?

 

 

 

 

 

詳細


監督:ルパート・サンダース
原作:士郎正宗攻殻機動隊
キャスト:スカーレット・ヨハンソン and more.
上映時間:107分
日本公開:2017年4月7日
配給:東和ピクチャーズ
HP:

ghostshell.jp

 

 

 

 

感想

 

 

※過去作品群=
  押井版攻殻:『GHOST IN THE SHELL』『イノセンス
  神山版攻殻:『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』『攻殻機動隊 S.A.C 2GI』
  黄瀬版攻殻:『攻殻機動隊 ARISE』『攻殻機動隊 新劇場版

のことです。

 

感想外観


 期待が大きすぎたという部分は少なからずあるものの、大きく期待を裏切らなかったという部分は良かったです。

 「押井守監督の『GHOST IN THE SHELL』や『イノセンス』を実際に実写化したらこうなるだろう」っていう映像が楽しめたのは良かった!

 重なりますが、映像という点ではかなり評価できると思います。サイバーパンクな世界描写、サイバー空間の描写などはCGやVFXのお陰で綺麗でした。


 また、主演のスカーレット・ヨハンソンの演技が素晴らしかったです!『人間の脳を持ちながら、身体は人工の機械』という役において、葛藤や不安、無機質な感情などを見事に演じていたと思います。



 物語の内容は1本の映画にはよく収めたと評価できるし、脱線することなく展開していたのは良かったのですが、物語における“攻殻機動隊らしさ”がゼロだったのが残念です。

 過去作品群(映画,アニメ)を観ていたからこその不満も多数ありました。
 まず物語そもそもの設定。今までの作品は“強い少佐”を描いていたけれど、今作は“弱い少佐”で残念。
 それから、配役も。スカヨハは適役だけど、それ以外はアウト!
 さらに、難しい世界観を初見の人にも楽しんでもらう為にしょうがないのでしょうが、言葉を簡単に言い換えたりした部分は残念でした。(一般的には評価できるの点なのでしょうけど。)

 それでも、『押井版攻殻』や『神山版攻殻』、『横瀬攻殻』の今までの映像化作品の有名シーンやアイテムを登場させたのは嬉しかったし、それを1つの作品に押し込めた脚本も凄いと思います。

 

 特にオープニングとエンディングは最高でした!

 

 

 


 
以下、ネタバレあり
 

 

 

 

 

映像


 映像は凄く綺麗で、細かくて良かったです!映し方がとても美しく見えるように撮られていました。



 例えば、オープニングシーン。白い液体の中を義体が通過したあとの映像は、液体が滴ってとても綺麗でした。

 あとは、ホログラム煮あふれる街の風景、芸者ロボにダイブした時の映像、冒頭で建物をスキャンした場面のデータ描写など、サイバー社会の近未来的な世界観をきちんと映像にしていたと思います。



 ただ、「屋上からのダイ」や「路地を下から見上げた構図」など既に過去作品群で描かれた描写や構図なので、全てを今作の評価に加えるべきではないと思います。

 


それにしても、芸者ロボの作り込みがすごかったですね!

 

 

 

 

主演スカヨハの演技 & キャスト陣


 主演として少佐役を演じたスカーレット・ヨハンソン、完璧な素晴らしい演技でした!
 記憶を失い、人工の義体という“殻”に閉じ込められ、不安と混乱に陥る少佐を本当に見事に演じていたと思います。
 また、ハッキングされた時や電気ショックを喰らった時のように「ロボットらしい動き」というのがとても綺麗でした。カクカクとヌルヌルの中間のような動きが上手でした。

 

 一方でキャスト陣にはショックを隠せないです。ただし、過去作品群での印象が随分と影響しているので、本作が初めてという方にとってはそんなに違和感はなかったかもしれないです。

 まずバトー。過去作品群では常に義眼を嵌めているので、あの巨体と相まって威圧感が醸し出されていたのですが、今作は義眼なし。しかも、眼が可愛かったのがね………(笑)

 

そして荒巻課長を演じるビートたけし。彼の演技が下手なのか、そういう指示なのか分かりませが、「課長として部下を率いる者」という演技ではなかったです。過去作品群では『冷静だけど熱い男』として描かれているので、それを期待したんですが……。(少佐の安否とかもっと心配そうな素振りをしろよ!)

 
 その他の公安9課メンバーについては、ほとんど登場しなかったというのもあって、特に言及はしません。(トグサが意外と過去作品群と似ていて笑いました 笑)

 

 

 

 

過去作品群と


 良い言い方をすれば『過去作へのリスペクトたっぷり』、悪い言い方をすれば『過去作の映像の焼き直し』。
 今までを観ていた自分にとっては、有名なシーンが観られるのは嬉しいけど、今作がその寄せ集め的な作品になっているような気がして残念でした。

 

押井守監督へのインタビュー(海外メディア・日本語)

 

 まず、オープニングとエンディングには興奮しました!!
 オープニングの義体を作る場面はまさに『押井版』を実写化した通り。押井版の『GHOST IN THE SHELL』はアニメ描写のあと、『GHOST IN THE SHELL2.0』として3D描写としてリメイクしたんです。なので、今回はその延長線的な気がしました。

GHOST IN THE SHELL』のオープニング映像

 

押井版『GHOST IN THE SHELL』と2017年版との比較動画


 そしてエンディング!エンドロールと同時に鈴の音が流れてきて「うぉぉ!来たァァァ!」と叫びそうになりました。まさか『謡Ⅰ-Making Of Cyborg』を流してくださるとは!(上の動画一つ目で流れている曲)
 音楽も所々青木さんが手を加えていたようです。

 

 それから、芸者ロボの細かな再現、ビルの屋上からのダイブシーン、バトーの飼い犬「バセットハウンドのガブリエル」など嬉しい、懐かしい、有名な場面が多数!

 

 

 そして、押井守監督の『GHOST IN THE SHELL』そのままの展開に嬉し喜びと同時に笑いました(笑)
 まず、光学迷彩を使用した少佐が犯人を追って水面で戦うシーン。姿が見えないはずの少佐が、水飛沫のう動きによって認識できるようになるという、素晴らしい表現方法です。

水上バトルシーン比較
上:押井版『GHOST IN THE SHELL
下:2017年版『ゴースト・イン・ザ・シェル』



 それから、ゴミ収集車の作業員が擬似記憶を埋め込まれてたという点。しかもその記憶の内容まで『GHOST IN THE SHELL』とほぼ同じ!

 


 それで終わるかと思いきや、今度は夜の海にダイビング。残念ながらあの有名なセリフは出ませんでしたね。

「私の電脳がアクセスできる膨大な情報やネットの広がり、それら全てが『私』の一部であり、『私』という意識そのものを生み出し、そして同時に『私』を限界に制約しつづける」

 
押井版『GHOST IN THE SHELL』ダイビングシーン



 さらに、多脚戦車との戦いも。これはかなり忠実に再現されていましたね。柱の影に隠れる少佐、撃ち込まれる銃弾、戦車のアームに掴まれる頭………そして、戦車の上に飛び乗ってこじ開けようとする少佐! このシーンは押井版アニメ映画だと少佐の腕が取れるシーンがより細かく描かれていて芸術の域です。

 
押井版『GHOST IN THE SHELL』対多脚戦車バトルシーン

 

 他にも、黄瀬版の『攻殻機動隊ARISE』を彷彿とさせる赤いスーツ、それに「少佐(素子)とクゼが知り合いだった」というのは神山版『攻殻機動隊SAC 2GIG』の内容ですし、犬は押井版の『イノセンス』から。
 随所に散りばめられているのが凄いです。

 これで、最後か桜を監視しているシーンで終われば文句なしだったんですけどね(笑)


 あ、あと冒頭の説明文をお決まりのあの文句にすれば完璧でした。

企業のネットが星を被い
電子や光が駆け巡っても
国家や民族が消えてなくなるほど
情報化されていない近未来―――。

 

 

 

 

脚本&物語


 脚本はとても上手かったと思います。上に書いたような過去作品群の場面や内容を見事に繋ぎ合わせて1本の映画にしたことに驚きです。

 それに、本来なら難しい単語や世界観設定を簡略化した部分も一般的には評価できると思います。(まぁ、個人的にはつまらないので、難しくしてくれたほうがいいのですが)


 ただ、『ゴースト』を『魂』と訳したり、言い直したりするのはやめてほしかった。『ゴースト』がなんであるかは観客が考えるべきもので、制作側が『魂』と規定してはいけないものだと思います。

 

 それから、物語の主題部分における『攻殻機動隊らしさ』が全く感じられない作品になっていて残念です。
 個人的な見解ですが、『攻殻機動隊』は「自我」とか「個と集合」とか「魂」とかって倫理観や価値観、哲学観などが含まれているからこそ面白いと思うのですが、今回はそういう部分は薄かったですよね……。

 

 あとは、キャラの描き方にも不満が。もちろん過去作品群とは区別しなくちゃいけないと言うのは分かっているのですが……。
 まずは少佐。彼女、最初に突入した際に芸者ロボを撃ち壊しましたよね。あんな事しないですよ。撃つ前にすぐ有線接続してダイブするんじゃないですか?

 


 それから荒巻課長。彼は正義の名の下で総理直属の部隊を管理しているわけで、もっと冷静なはず。ましてや銃で敵を殺したり、黒幕を殺害するなんて事はせずにキチンと逮捕するはず。

 

 

 

 

最後に


 内容は確かに『攻殻機動隊』とは呼べない部分が多かったかもしれませんが、映像面やスカヨハの演技、過去作品群へのリスペクトが評価をグイッと底上げしています。

 今作を見たら、ぜひ押井守監督の映画『GHOST IN THE SHELL』を観ていただきたいです!!


押井版『GHOST IN THE SHELL』から神山版『攻殻機動隊 SAC』、黄瀬版『攻殻機動隊 ARISE』 までのまとめ紹介動画(公式)

 
インザシェル

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