『映画』や『アニメ』、『読書』や『旅行記』などの思い出を残すために、書き出したブログです。 私個人の目線で目線で書いているので、読みづらかったらごめんなさい!!読んでいただけると嬉しいです!!

【映画】ハーモニー

2015年11月15日
【評価:4.9/5.0】
 
【一言】
………死にたくなる…。
もし自分ならこの世界でどんな選択をするんだろう?
 
 
『私の心が、幸福を拒絶した。』
ハーモニー

 

 目次

 

 

【STORY】

「Project Itoh」による伊藤計劃作品の映像化プロジェクト2作目。

 
 大災禍によって世界の仕組みが変わった未来。政府は弱体化し、代わりに「生府」がWatchMe(体内監視システム)による行動、生命活動の管理、監視をし、お陰で病気のリスクが無く、健康で快適な生活を実現していた。
 この体制に反感を持つWHOの螺旋監察官トァンは仕事のミスから謹慎処分となり派遣先から故郷日本に帰国。
 しかし帰国して直ぐに事件とは無縁だった社会において「全世界同時多発自殺事件」が発生。
 彼女は監察官として事件の究明に乗り出す。
 
 もう一人。トァンの学生時代の友人であるミァハ。生府による監視を嫌う優秀な少女はこの完璧なシステムへの抵抗を“自殺”という形で表現した。
 死んだ彼女とこの事件との関係は?
 そして“ハーモニー”とは何なのか。
『共に行こう。ハーモニーの世界へ。』
 

 
 
 

【Project Itohとは】

32歳という若さで病没した作家『伊藤計劃』。
 「Project Itoh」と名付けられたこのプロジェクトによって彼の処女作=「ハーモニー」、遺作=「虐殺器官」、冒頭30ページのみを遺しこの世を去った伊藤に変わって盟友 である円城塔が書き継いだ「屍者の帝国」の3作品が映像化。 

「Project Itoh」とはこのプロジェクトの名前であるとともに“伊藤計劃”の名前でもある。
 
(以下はホームページより)
夭折の作家、伊藤計劃―。
僕達は、彼が計劃した世界を生きる。
『計劃〈Project〉は止まらない』
 

 
 
 
 

【詳細】

監督:なかむらたかし
原作:伊藤計劃「ハーモニー」
制作:STUDIO 4℃
主題歌:EGOIST「Ghost of a smile」
上映時間:120分
日本公開:2015年11月13日
出演:沢城みゆき,上田麗奈,榊原良子

 
 
 

【感想】


 「面白い」「素晴らしい」という言葉では到底表しきれない作品。
 題材の深さ、『幸せ』のあり方、そして哲学的な思考。


 主人公の語り、セリフの重さからまるで言葉では描かれているよう。
 これだけ濃密なのに内容は分かる。で、その分かった内容を理解するのが難しく、しかも内容が思考させる。
 完璧に創り上げられた作品でした。
 
 もし自分がこんな世界で、あんな幸せの中にいたとしたらどんな選択肢をとるんだろう…?
死ぬのかな?何もしないのかな?殺すのかな?ハーモニーを望むのかな?
 「幸せのカタチ」を心理的にも、倫理的にも語りかけてきました。
 そして、予想通りアニメーションが超綺麗でした。あの滑らかさは3DCGだからこそ表現出来たものですね。
 建築物などの人工物は曲線を最大限に取り入れた美しいものでした。
 グロテスクなシーンもしっかりと描いていたのが嬉しかったです。
 
 
 

 単純に「面白い」では表現しきれないし、失礼にすら感じてしまうような秀作。
 観れば分かります。内容の大きさがひしと伝わってきて、観客に思考させるのです。
 この作品の良さを書くのはかなり難しいです。倫理的部分の多い内容なので個々人によって感じ方も、考え方も、映画そのものの主題の受け取り方も変わってくると思います。
 なのでこの感想だけを読んで理解した気になるのは危険だと思います(笑)
 他の方のレビューを読んだり、出来れば映画を観に行くのをオススメします!
 
 
 

 ……で、書いていくわけなんですが…。難しいです(笑)何から書きましょう?
 この世界に自分がミァハとともに居て、彼女から「世界への抵抗のために自殺しよう」と提案されたら『死ぬ』と思います。
 
 WatchMeの監視と生府の管理によって疫病も老いもなく何事にも縛られることなく“幸せすぎる”生活を送れる世界。
 主観的に見れば楽園なんだと思います。でも、観客という立場で客観的に見ればこれは違うと感じました。
 自分の身体ですら管理され、思い通りにならないなんて。
 『優しさに殺される。』このセリフにも納得します。
 もし『死』のみが自らの意志により選択できる唯一のことだとしたら、この選択は大きな意味を持つと思いました。
 
 
 

 この『幸せへの問い』?みたいなものについて語りたいんですが…とにかく難しいんです!
 哲学的、倫理的な部分が多いのでね…。
 でも、簡単には表せない。
 それほど凄い作品だということを分かってほしいです!
 
 

 『言葉で描かれているような映画』。
 主人公のナレーションというか、心の語りで状況が説明さているという点はもちろん。
 でも、それ以上にミァハのセリフが大きかったです。彼女のセリフの密度はとても濃く、重たかったです。知的で深いセリフがとにかく頭に残っています。
 彼女の世界に対する批判、否定。過去、そして“ハーモニー”。
 これを読みたくて、原作を買いました!
 
 

 映像が素晴らしく綺麗でした!
 予告動画がとても綺麗だったので期待していたらその期待を上回るくらいの美しい映像を見せてくれました。
 今作はアニメーション+3DCGで描かれた作品です。
 アニメーションと3DCGの切り替えが上手でした。「このシーンは3DCGだろうな〜。」と違いはなんとなく分かるのですが違和感がないし、むしろこっちの技法のほうが良いというシーンも多く効果的に使っていたと思います。
 そしてあの動き、そして肌や髪の滑らかさは3DCGならではだと思います。
 フル3DCGの映画「楽園追放」ではまだ違和感が残っていたのですが今作は違和感がほとんどなかったです!
 ここまで綺麗になるのであれば3DCGも大いに歓迎です!
 激しいバトルシーンでは3DCGだからできる滑らかかつ激しい動きの映像が楽しめました。
 
 

 毎度毎度、ノイタミナと言えばすでに代名詞になっている部分もあるかもしれませんが…「グロテスクな描写」がいつにも増して素晴らしかったと思います。
 特に、彼女(ネタバレなので個人名は伏せます)がナイフでグサッと喉を刺すシーン。あれには衝撃でしたね〜。
 しかも最初はそれとは気が付かないような小さな表現で、パッとカットが変わったら血液が飛び散る悲惨な姿を隠さずに映している。
 その他にも自殺シーンなどを自殺者目線で映したりと。
こういうのを下手に隠さずにちゃんと描いてくれて嬉しいし、ありがたいです!
 TVでは出来ない事ですからね。



主題歌(Short-ver.)

 
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