『映画』や『アニメ』、『読書』や『旅行記』などの思い出を残すために、書き出したブログです。 私個人の目線で目線で書いているので、読みづらかったらごめんなさい!!読んでいただけると嬉しいです!!

【小説・アニメ】西尾維新著『偽物語』

・ネタバレあり
・書いてたら、本当に備忘録になったので、随分と読みにくいかもしれないです。

西尾維新著『偽物語


【一言】

暦の妹愛が炸裂した上下2巻。 
デレた忍の可愛さと、大小2人の妹の可愛さが本文中のあちこちに!

金髪幼女とのお風呂
監禁プレイ
バスケ部エースの裸体目撃
妹2人の初キス奪取
妹のおっぱいモミモミ事件
羞恥歯磨きプレイ

濃い中身だったな~~

 


 
目次

 


 

【内容概要】


 春休み。伝説の吸血鬼と対決し、互いが互いを許す事の出来ない形での折り合いをつけた阿良々木暦
 彼の2人の妹、正義の味方『ファイヤーシスターズ』を名乗る阿良々木火憐阿良々木月火の物語。

 
アニメ『偽物語』予告PV

 

 


 


傷物語』の出来事をタイムライン(年表)としてまとめました。
※「OK」を押してください
※横方向にスワイプしてください。左下の『+,-』で縮尺を変えられます。


 

 

 


 

【全体感想】


 『化物語』日常100%、
 『傷物語』が勇気120%なら、
 『偽物語』は正義200%!
 文章の至るところに『正義』『偽物』『本物』の文字が踊っていました。


 西尾維新さんは「200%趣味で書いた小説」と言っていましたが、それがひしひしと伝わってきました。読み終わって全体を俯瞰して思い返してみると、火憐&月火のパートが異様に少ないです(笑)まぁ、『化物語つばさキャット』でも半分くらいはヶ原さんとのデートパートでしたけどね(笑)


 場面描写的にはかなりハードな2話でしたね(色々な意味で)。小学生の八九寺真宵に襲いかかる高校生、妹とガチバトルを繰り広げる兄、妹の歯磨きをしてあげる兄、妹のおっぱいと初キスを奪う兄、学習塾跡での死闘………。
 バトルシーンなんて、『傷物語』と引けを取らないくらいでしたよね。しかも、相手は火憐にしろ影縫さんにしろ人間ですよ??

(この画像を掲載する勇気)



化物語』『傷物語』『偽物語』でほとんどキャラクターが揃ってきました!
 上巻の最初6ページを使って、かなり詳しく妹たちの紹介をしてくれます。ここでちゃんと外見上のビジュアルとか、内面の考え方をしっかりと記載してくれるので後の本編で想像がし易いです。


 火憐ちゃんのキャラが好きです!アニメで見たときよりも、文字で読んで想像した方が彼女の魅力が伝わってきた気がします。神原に似たスポーティで直線的な性格が台詞と行動で伝わってきます。アニメではここまで好きにならなかったのですが、文字で読むとまた違いますね。
 もう一人のヒロイン、月火ちゃん。彼女の方はアニメのほうが魅力的でした………と言うか、魅惑的? 和服を着崩した姿とか、おっぱい揉まれる姿とかはやっぱり映像には勝てないですね〜。



 それから忍! やっと“ドーナツ大好き金髪ロリ”の忍が登場です!いやぁ、もう、可愛いなぁ、ロリいなぁ、愛くるしいなぁ! 『化物語』『傷物語』では無口で冷たいキャラでしたから、ようやくマスコット的な彼女の登場で嬉しいです!
 アニメの方でバッチリと外見は頭にインプット済みです。で、小説の文字情報としてあの古めかしい喋り方が加わって、随分とキュートなキャラとして想像できました。



 おっと、忘れちゃいけない貝木さん。自分、何を隠そう『Kaikist─カイキスト』なんですよ………まぁ、冗談はさておき、貝木泥舟はシリーズの中でも好きなキャラの上位にランクインします。 あの不吉だけど憎めない、自分が偽物と自覚しているからゆえの潔さ、そしてちょっとお茶目な部分もあって、そのギャップが最高!



なんか、ほぼ『キャラクター感想』になっちゃぃしたね(笑) でもまぁ、『物語シリーズ』はキャラクター居てこそ成立している小説ですし。
次からは話別にちゃんと感想書いていきます!

 

 


 

 

かれんビー

偽物語(上)れんビー───青春は、『ほんもの』になるための戦いだ。 


〈あらすじ〉

 夏休み。中学生の間で爆発的に流行した不吉なおまじない。実際に被害者が出る中で、事件を看過できなくなった正義の味方『ファイヤーシスターズ』の2人は調査をはじめ、実戦担当の火憐が犯人と思しき人物の元へ単身乗り込んでしまう──。

 

 

〈感想〉
 『化物語』で登場したキャラクターの新たな一面を見れたというか、より一層面白いやり取りになっていたように感じました。ヶ原さんに八九寺、千石、神原。そして忍! あとは、ファイヤーシスターズの2人、となんと言っても貝木泥舟

 

 

 

 冒頭、ヶ原さんによる暦の誘拐監禁場面。状況的にはなかなかシリアスな場面ですが笑えてくるのはさすがのカップリングです!
 ヶ原さんの毒舌罵倒が普段以上に冴えて、生き生きと見えるのは、暦が監禁されているからでしょうね(笑)

「戦場ヶ原」
 僕は言った。
「手錠を外せ」
「嫌よ」
 即答した。
 もう完璧に思考時間ゼロで。
 ︙
 ︙
「そして無理ね。鍵はもう捨てたから」
「マジで⁉」
ピッキングもできないように、鍵穴もパテで埋めてあるわ」
「何でそんなことするの⁉」
「そして解毒剤も捨てたわ」
「僕、毒まで盛られてるんですか⁉」
 ︙
 ︙
 楽しそうだなあ……。
 こんな生き生きしている戦場ヶ原を見るのは久しぶりだ……やっぱり最近は無理して大人しくしてたんだろうなあ……。
 ︙
 ︙
 言葉責めは続く続く。
 もう元気溌剌戦場ヶ原さんだった。

(P.21〜)

 

 

 

 朝の月火ちゃんとの会話。ここは大して書くことはないですが、以下の場面が可愛くて、文字の並びも可愛くて好きでした。(すげぇ読みづらい笑)

「もー! うるさいなあ!」
切れた。
あっという間に切れた。
直前までの得意顔はどこへやら、だ。
「知らない知らない! 私何にも知らないもん!でっかいほうもちっちゃいほうもちゅうくらいのほうも全部しらない!

(P.35)




 千石撫子の家を訪れるシーン。まず電話の場面から可愛さキュンキュン&ニヤニヤ笑みが溢れます。しかも、花澤香菜さんのか細い声で脳内再生されるからもう、デレデレ(笑)

「も……もひもひっ⁉ 千石れふっ⁉」
 自宅の電話である、てっきり親が出るかと思ったが、いきなり千石が出た。ていうか千石、八九寺ばりに嚙み嚙みだった。
 あれ? 寝起きなのか?
 意外だな。
 夏休みを理由に昼間で寝るようなタイプだとは思わなかったけど。
「暦お兄ちゃん。久し振り……どうしたの?」
 ︙
 ︙
「いや、突然で悪いんだけど、前になんか、千石の家で遊ぶ約束したろ。今日あたりどうかなって思って」
「へ、へえっ!?」
 千石は驚いていた。
 というか驚き過ぎていた。
 おかしいな、前からの約束のはずだが。
 向うが忘れていたのだろうか。
「今日いきなりってのが都合悪いようなら──」
「ううん! 今日、今日、今日! 今日以外は全部忙しいくらいだよ!」
 こんな強硬な千石な初めてだった。
 ていうかお前、そんな大きな声出せたのか。
「そうか、今日以外が全部忙しいなら今日しかないな……今からでいいか?」
「うん、今から以外は駄目なくらい!」
 マジでか。
 どんなハードスケジュールなんだよ。

(P.37〜)




 そしていざ、千石の家へ。遊ぶ場面は千石の静かでか細くて弱々しい雰囲気と、暦が来たことによる積極性とが相まって、なかなかに面白いアンビアンスでした。
 そう、撫子の積極性がとても良い! なかなかに大胆な服になって、鍵を締めて、案内した暦をベッドの上に誘導して。コップは1つだし、王様ゲームしようとするし……。人生ゲーム中におもむろに「結婚したい」と言い出したかと思えば、
 『エアコンの会話』がツボでした! 特に撫子の回答が素晴らしかった!!

「ふ、ふう。この部屋、なんだか、暑いよね」
 言って千石はカーディガンを脱いだ。
 おもむろに。
 いや、この部屋って、お前の部屋だろ。
「暑いんなら、そこの壁に据え付けられているエアコンを入れればいいんじゃ……」
「だ、駄目だよっ! 暦お兄ちゃんはこの地球がどうなってもいいの!?」
 地球が人質に取られた。
 なんて壮大な人質だ。
地球温暖化二酸化炭素で大変なんだよっ……炭素が参加されるだけでも大変なのに、それがダブルなんだよっ」
「そ、そうか……」
 仕組みを何も知らないことが窺える説明だった。

(P.71)




 それから、二人の人称を巡るやり取りもニヤニヤしながら読んでいましたねぇ〜(笑) この、読んでいる読者からは二人がお互いにどういう勘違いをしているかが分かるから面白いですよね。

「この暦お兄ちゃんって呼び方も、なんだか、幼いよね。暦お兄ちゃんは撫子の本当のお兄ちゃんじゃないんだから」
「…………」
 ︙
 ︙
「まぁ、別に呼び方なんて好きにすればいいけとさ。なんて呼びたい?」
 僕からの質問に、まるでずっと昔から答を決めていたかのように、千石は答えた。
「あなた」
「………………」
 …………。
 なんだ。
 なあんだ。
 普通の二人称名詞じゃないか。
 まったく不自然なところがない。
 ︙
 ︙
「うん、別に構わないぜ」
「じゃ、じゃあ」
 千石は、何故か不思議なことに頬を赤らめて、恥ずかしそうに(しかし前髪をあげた千石は、意外に表情豊かな奴だ)、
「あ……あなた」
 と、言うのだった。
 変な奴。
「あのさあ千石、お前さあ……」
「お。お前って」
 千石の顔が更に赤く染まる。
 激しく動揺しているようだった。
「あなたに対してお前って……わ、わ、はわわ」

(P.79)




 そして来ました、元気一杯のエロ奴隷、神原駿河
 彼女とは会話の始まり、特に電話のかけ始めが本当に面白い!電話の出かた、自身の名乗り方、そして安定の暦のツッコミ。そして電話を始めてから全裸になるまでのスピードが史上最速のキャラクター!(いや、脱ぐキャラなんてそうそう居ないか)
 しかも、今回はそれが仇となって、お婆ちゃんに見られて打ちひしがれるレア神原が見られたんですから、言うことなしです!



 そうそう、本気で神原の裸体が見てみたいなぁ〜と思いましたね。いや、エロい意味は一切なく。『カモシカのような裸体』なんて!

 でも背中のラインがすげえ色っぽい!
 肩甲骨が素敵過ぎる!
 さすがスポーツマン、引退しても自己鍛練の方は欠かさないだけあって、筋肉で引き締まった肉体が美し過ぎる! カモシカのような脚という比喩があるが、こいつは全身がカモシカだ!
 まるで古代ギリシャの彫像!
 これが、これが肉体美というものか!

(P.101)




 待っていました、貝木泥舟の登場!! 『〈物語〉シリーズ』の中でも上位に位置する好きなキャラなんです!
 出てきた瞬間、文字の感じからそれまでの神原との楽しいやり取りの雰囲気が一変する、豹変する凄まじいキャラです。頭の中でアニメの三木さんボイスで再生されるからまた良い!
 ただ、出会いのシーンではまだ大した感想はないです(笑)若干疑問に思ったことがあるんですが、それは後ほど。

 自転車に乗って、神原の家の、あまりにも立派な木製の門扉を内側から外側に向けて出たのだが、すると、すぐそこに、何をするでもなく立っている男がいた。
 最初、どこかで見たような男だと思った。
 しかし──知り合いではなかった。
 記憶を探るまでもない。
 葬式の帰りのような喪服ごとき漆黒のスーツに色の濃いネクタイを締めた、壮年の男だった。見るからに怪しいというか、とても曖昧な言いかたになるが、明らかに何者かっぽい感じだ。
 ︙
 ︙
 とてもいかがわしい。
 とても不吉な男が。

 (P.129)




 そしてヶ原さんとの遭遇、拉致監禁、貝木の説明シーンの感想を飛ばし、月火ちゃんからのヘルプメール。帰ろうとした暦の言動に吹き出しました(笑)このセンスというか、唐突な笑いはずるいですよ! 廃棄じゃなくて“駐輪”ってのがまた上手い!

 僕は急いで自宅まで帰ることにした──ちなみに、そう言えば僕の乗っていた自転車はどうしたのかと戦場ヶ原に訊いてみると、丁度いいゴミ捨て場があったのでそこに駐輪してきたとのことだった。
 何てことすんだよ。
 ヴァルハラコンビはボクの自転車の廃棄を生業としているのだろうか。

(P.159)




 その後、阿良々木家にて火憐,月火,翼を交えての事情聴取。羽川に操作されて、妹たちにフォローされるって構図は読んでいて面白かったです! 羽川にいい姿を見せたい暦の葛藤(?)が良いですねぇ〜。


 そしてお風呂!お風呂!お風呂! 金髪ロリとのお風呂! まぁ、最高の状況は置いておいて、忍と暦の歩み寄り。「喧嘩後の仲直りってこうすれば良いのかなぁ〜」なんて思いながらニヤニヤして読んでいたら、登場しましたサイコ・シスター月火。この言い逃れ不可の状況と淡々と進む月火ちゃんの面白さ!

 ガラッとガラス戸が開いて、月火が顔を覗かせた。
 いつの間にか二階から降りてきて、いつの間にか脱衣所に入ってき、いつの間にかガラス戸を開けたらしい。
「……えっと」
 さぁ、状況説明!
 場所──自宅の風呂!
 登場人物──僕、忍、月火!
 概略──僕(高校三年生)と偲ぶ(見た目八歳・金髪)が一緒に風呂に入っているところを月火(妹)に見られた!
 うわ、わかりやすっ!
 説明なんかいらねえ!
「………………」
 月火は。
 そっと、静かにガラス戸を閉めて。
 無言で、すたすたとどこかに歩いていった。
 ︙
 ︙
 月火はほんの十秒ほどで、すぐに戻ってきた。
 ガラッとガラス戸を勢いよく開けて。
「……あれ? お兄ちゃん、さっきの娘は?」
 ︙
「さっきの娘? なんだそれは。この緊急事態に意味がわからんことを言うな、馬鹿ものめ」
 答える声が震えも裏返りもしていないのは、勿論、月火がその右手に包丁を持っているからである。
 文化包丁。
 どうやら台所に行って帰ってきたらしい。

(P.189)




 その後、月火ちゃんとの会話。友達がいるか否かの会話にも笑いましたね! そして月火ちゃんの回想形式での事情状況説明。貝木の再登場、羽川とのモノマネ会話、火憐のお世話、八九寺とのやり取りがあり、戦場ヶ原宅での準備を終えて帰宅したあと、本章の見せ場の1つがやってきます!


 すなわち、火憐vs暦の激しすぎるバトル! 『傷物語』で戦った相手は怪物たちでしたが今回は人間の、それも妹。なのに読んでいる文章は過激で激しくてアクロバット! 火憐ちゃんの道場、いったいどうなっているのやら……。
 そして決闘後、下の名台詞ですよ。




 ラスト。結末。確かに暦の言うように拍子抜けするほどあっさりとした結果ではあったものの、それでも貝木の悪意のない私欲に満ちた台詞は読んでいて気持ちよかったです。
 真実。今回火憐が取り憑かれた怪異が偽物であったという事実には驚きました。面白い結末だなぁ〜と。書名などを出すとリアル感がアップしますよね。

「囲い火鉢は江戸時代に著された文献『東方乱図鑑』の十五段に記載されている怪異譚だ。それ自体がそもそも無名の文献なのだが──しかし、根本的な話、囲い火蜂の存在非存在以前に、『東方乱図鑑』に記されているような病が室町時代にはやっていたという事実はない」
「──え?]
「そのような事実があったのなら、複数の文献に記載されていてしかるべきだろう──しかしその感染病は『東方乱図鑑』以外には載っていない。つまりそんな『原因不明の病』は最初から存在していなかったのだ」
「…………」
「病がないのだから死者も出ておらず、当然、怪異と見立てられる事象自体が起きていない──その記載は、作者のいい加減な創作だったというわけだ。ありもしないものを、あたかも歴史的事実のように記したということだな」
 元々──ない。
 怪異という原因も存在せず。
 怪異という結果も存在せず。
 怪異という過程も存在せず。
 全てが──偽物。

(P.305)




 最後に、ちょっと疑問に思ったことを。読んでいて、時系列が整合しなかったのです……。自分の読み込みが足りないのかな……?

 阿良々木暦と火憐、最初に貝木に会ったのってどちらなのでしょうか?』

 
 P.128以降では、貝木はすでに『阿良々木』という名字を知っており、 貝木自身「それは聞いたばかりの名だ」と言っています。
 この部分では貝木が火憐と会っていたから知っていると受け取れます。


 しかし、P.202では『僕が戦場ヶ原ひたぎ拉致監禁されている頃、阿良々木火憐は〜〜略〜〜某カラオケボックスを訪れていた』と記載してあります。
 この部分では暦が先に貝木に会っていると受け取れます。(貝木に会った後で拉致されたわけですから。)


 けれど、P.175「そういえば神原の家の前で貝木と遭遇したとき、あの男は言っていたのだ──『それは聞いたばかりの名だ』とか、なんとか。 あれは火憐の事を言っていたのだ」
 とすると、暦自身が貝木に先にあったのは火憐だと断言しているんですよね………。

 

 

 ということで、長々と書きましたが、以上で『かれんビー』の感想を終わります。
 なんだかんだ、結局貝木が出てきた嬉しさと、いつも以上に元気のいいヶ原さんと、神原とのやり取りが面白かった章でしたかね。
 さあ、続いて『つきひフェニックス』です。





 


つきひフェニックス

偽物語(下)つきひフェニックス───青春は、『にせもの』だけでは終わらない。


〈あらすじ〉
 同じく夏休み。諸々の用事が重なって家を出た阿良々木暦。その道中で不可思議な人物と出逢う──影縫余弦斧乃木余接
 そして用事を済ませ、帰宅した阿良々木家の玄関前には先程の2人が立っていた──。




〈感想〉
 さぁ、『つきひフェニックス』。小さい方の妹のお話。見事に用事(幼児?)が重なって勉強ができなくなる暦、それだけで面白いから凄いよなぁ。
 冒頭から例のシーン、そして登場するは影縫ねぇさん&余接ちゃん! 終盤にかけて爆笑を誘うのは不吉を振りまく貝木さん!




 さぁ冒頭。火憐ちゃんとのお散歩場面。この勢いと馬鹿さに任せた会話が本当に面白い! ロシアンルーレットの流れは最高でしたよ!髪を鍵で切る潔さ、肩車する恰好良さ!

「たとえば兄ちゃん、確かにあたしはそんな小難しい確率論なんかは知らないけど、それでもちゃんと現実問題、こうしてロシアンルーレットでは生き残ってるわけだし」
「本当にやったことあんのかよ!」
 ︙
 ︙
「ん? ああ大丈夫大丈夫。最後の一発になったところで、相手のほうが音を上げたから。ギブアップで終了。ノーサイドだ」
「だったらいいが……全然よくないけど」
 ︙
 ︙
「なかなか手強いイタリアンマフィアだったぜ」
「なんでイタリアンマフィアがこんな地方の田舎町にやってきてんだよ」
「基本観光だったらしい」
「観光って」
「ほら、よくヤンキー漫画とかで、修学旅行先で地元の高校生と派手な喧嘩になったりするじゃん。あんなノリ」
「どんなノリだ」
 ︙
 ︙
「最後盛り上がっちゃってさー。わきわきしちゃってさー。そんでロシアンルーレットってわけ。あはは、日本人のあたしがイタリアンマフィアとロシアンルーレットだなんて、もう国際色豊か過ぎて誰が何人だかわからねぇよな」

(P.18)




 そういえば、P.24に「おともだちパンチ」ってありましたが、あれは森見登美彦さんの『夜は短し歩けよ乙女』からですよね。知ってるネタが挟まれると嬉しいな♪




 やってまいりました、例の“アレ”のシーン! そう、『暦&火憐の健全だけど官能歯磨きシーン』!
 いや、まぁその前のシーンも悪くはないですよ。スカートをはいてデレた火憐ちゃんなんて珍しい以外の何者でもないですからね。でも、それをはるかに凌駕する驚きと喜びと謎の感覚が浮かんでくるのが『歯磨きシーン』!

 官能的な描写というよりは、方法と受ける側の感覚をなぜかリアルに描いている所が非常に気持ち悪い!(まさか西尾先生、実際に体験されたのでは……)読んでいるこっちがゾクゾクするというか……。

 しかも、『かれんビー』の忍との入浴シーン同様に若干のエロさを醸し出す場面に制止をかけるのは月火ちゃん。しかも今回は京都弁。驚く当事者2人が面白いんだなぁ、これが。

 歯ブラシに少なめに歯磨き粉をつけて、身体を捻り、火憐の後頭部に左手を添える。
「あーん」
「あーん」
 口を開かせ、そして歯ブラシを差し入れた。
 ︙
 ︙
「に、兄ひゃん──」
 焦点の定まらない瞳で。
 火憐は言った。
 ︙
「にちひゃん……いいよ」
 ︙
 しかしもう僕のテンションもぐちゃぐちゃに融けていた。
 ぐちゃぐちゃで。
 ぐちょぐちょで。
 じるじるして。
 じゅくじゅくして。
 うぞうぞして。
 うにょうにょして。
 ざくざくして。
 ぞくぞくしていた。
 僕は。
 阿良々木暦は、阿良々木火憐の後頭部に添えていた手を優しく外し、そしてその手をそうつと、彼女の胸に伸ばして──
「……何してはるんどすか」
 ︙
「お兄はん、火憐はん……何どすえ、この状況」
 何故か京都弁で言う月火。
 ︙
「なんでお兄ちゃんが歯ァ磨いたりしたげながら火憐ちゃんを慈愛顔でベットに押し倒してるの? なんで火憐ちゃんは私の服を着てお兄ちゃんからうっとり顔でベッドに押し倒されてるの?」
 ︙
「うおっ! なんで僕、歯ァ磨いたりしたげながら実の妹を慈愛顔でベッドに押し倒してるんだ⁉」
「えええええーっ! なんであたし、実の妹の服を着て実の兄からうっとり顔でベッドに押し倒されてるんだよおっ!」
「びっくりしたーっ!」
「びっくりしたーっ!」
 びっくりした。
 こんなに驚いたのは生まれて初めてだ。
 あ・ぶ・ね・えっ!
 なんだこの越えてはならない一線!
 禁断過ぎる!
「た……助かったぜ月火ちゃん! ありがとう!」
「た……助かったぜ月火ちゃん! ありがとう!」
 僕と火憐の声がシンクロした。

(P.70)




 勝負を終え、回想を終えて神原の元へと行軍する暦と火憐。途中での電話番号問題は面白かったというよりも真剣に考えちゃいました(笑)
 ちなみに、電話番号『111』は線路試験受付サービスらしいです。回線が繋がっているかを確認する番号だそう………(必要か?)
 


 そんなこんなでいきなり判明しちゃったのが今まで何度も出てきた物語の舞台、学習塾跡の正式名──『叡考塾』。
 それと同時に京都弁お姉さん、影縫余弦さん登場! 京言葉でのセリフって読んでいて新鮮で雰囲気あって好きです。




 電話して出た羽川さん。ここでの彼女も、『かれんビー』での戦場ヶ原さんもそうですが、エスパー能力高すぎません!? 遊んだ女性の数を当てたり、肩車されている事を当てたり……。




 唐突に挟みこまれたニュース。ヶ原さんの更生を知らせるニュース。自分は素直に両手を上げて喜べないってのが本音。あの饒舌毒舌が好きだったのでね……暦の言う「一部のマニア」ですかね?(笑) というか、「おおむねの人間にとっては」って一言、危険が去ったってニュアンスじゃないですか!?

 そう言えば、いいニュースがある。
 喜んで欲しい。
 一部マニアにとっては残念ながらニュースとなってしまうのかもしれないけれど、まあ基本、おおむねの人間にとってはいいニュースだ。
 ︙
 ︙
 僕と羽川と同じ市立直江津高校に通う三年生のクラスメイトであり、僕の彼女、いわゆるステディであるところの戦場ヶ原ひたぎが、このたび、見事天晴れな更生を果たしたという、そんなめでたきお知らせである。
 三回回って死になさい、あるいは三回死んでワンとお言いのキャッチフレーズでおなじみ。
 タイガー・ジェット・シンの再来、発狂したとらとまで言われた彼女の更生。

(P.106)

 

 このあとの、ヶ原さんのデレを示す文章群も笑いましたね〜。というか、冷静に考えればぜつ絶好調の頃のヶ原さんはこれと真逆の事をしていたという訳ですよね?……それってヤバイ…。

 用もないのに電話をかけてくるとか(これまでは日によって着信拒否さえしていた)、絵文字入りのメールを送ってくるとか(これまでは迷惑メールを転送してきていた)、僕に対してキュートな響きの愛称をつけてくるとか(これまでは悪口を僕のニックネームにしていた)、そんなのはまだまだ序の口である。
 花を見ても千切らない。
 虫を見ても潰さない。
 まず悪態から入らない。
 いいものを素直に褒める。
 文房具を、正しい用途で使用する。
 勿論文房具だけのことに限らず、手料理を振る舞ってくれた際に少しでもネガティブな評価を出そうものなら、ピーラーで皮を剥かれる──ということもなく。

(P.111)

物語キャラの罵倒文言集(『愚物語』発売記念の動画)

 

 


 そんなこんなで神原宅に到着。駿河と火憐お互いを紹介する時が笑いましたねぇ〜。なんだろ、この事務的な紹介だけなのに笑っちゃうのって。

 その後、僕は火憐を無事に(肩車されたままで)神原家まで送り届け、門のところで双方を双方に紹介したのだった。
こち直江津高校二年生の神原駿河さん。変態だから気をつけろ。こちら栂の木第二中学三年生の阿良々木火憐さん。馬鹿だから気をつけろ」
 悩んだ挙句、諦めて率直に紹介することにした僕である。
 バレる嘘はつかぬが鉄則だ。
 いいように言っても仕方ねえや。
 説明不足で、あとでクーリングオフを申請されても困る。
 両者、返品は受け付けない。
「いやあ」
「いやあ」
 …………。
 シンクロして照れてんじゃねえよ。
 褒めてねえし。

(P.116)

 



そんなこんなで帰り道。八九寺に遭遇。飛びつくまでが異様に長いよなぁ〜。どれだけ無駄な説明と言い訳をしているのか……。しかも、飛びつくのに失敗してるし! アスファルトで肌を削るとか想像するだけで痛すぎる!!
 『ロールスロイスの都市伝説』とか『ダイ・ハード3』のクイズとか知ってるのが出てくると嬉しいよなぁ。
 
 八九寺との会話を終えて、出会ったのはようやく登場した斧乃木余接ちゃん! この頃の決め台詞は「僕はキメ顔でそういった」です!
 ………ちょっと出演して終わりでしたね…悲しい。

 


 でも、そんな悲しさを吹き飛ばすようにして出てきたのが忍!! 良いですねぇ、この古臭い口調がいいですねえ! しかもそれがドーナツの交渉だっていうのが可愛い!
 ミスドで興奮する忍可愛すぎ!!! 忍が興奮と高揚で高ぶった声で叫ぶ姿が目に浮かびますよ!

「お前様よ。儂が極秘ルートから入手した情報によると、ミスタードーナツが今、全品百円セールを行っておるらしいのじゃ」
 と言った。
「…………」
 おい。
 極秘ルートってそれ、明らかに新聞に挟まってた広告から得た情報じゃねーかよ。
 ︙
 ︙
「あー、もういいや。わかったわかった。わかりました。今日はなんだかそういう星の巡りなんだろ。連れてってやるよ」
 ︙
「アホが! 儂の話術に引っ掛かりおったわ!」
「本音が漏洩してんぞ……じゃ、店の前についたら合図するから、せめてそれまでは影に潜んでろよ。チャリで行くからさ。それにお前も日光に当たる時間は少しでも少ないほうがいいんだろ?」
「うむ。太陽は儂の敵じゃ」
「敵か」
「いつか倒す」
「…………」
 ︙
 ︙
フロッキーシュー? 何じゃこれ、あり得なくない? ポン・デ・リングフレンチクルーラーをあろうことか合体させてしまうなんて、ものすごく最強ではないか! オールドファッション! これはもう見ただけで美味しいってことがわかってしまう! あーもうわかっちゃったもん! 食べるまでもない、いや食べるけれども! とうふドーナツというのも、ネーミングだけでそそられてしまうのう! ていうかここにずらっーと、宝石のごとく並べられたマフィン系! 何故今までこれらマフィン系の存在を儂に隠しておったのじゃ! 憎い奴らめ、まったくもって許しがたい! いやまあしかし、言うまでもないことじゃが、ゴールデンチョコレートを始めとする、これまで食べてきた数々の選ばれしドーナツ達が、こうも大量に展示されておるというところから既に圧巻じゃ! ぱないの! お前様よ、これ、全部食べてもよいのか⁉」
「よいわけないだろ」
 なんでたった一回の来店で、ポン・デ・ライオン特大ぬいぐるみをゲットできる級の買い物をしなきゃなんねーんだよ。

(P.154/P.180)


 

 暦がミスタードーナツに行く前に、月火ちゃんとありましたね。『おっぱいモミモミ事件』が。流れるように鮮やかな脱がしっぷりと、去り際の面白さはやっぱりこの兄妹だから何でしょうね。………羨ましいなぁ(自分は弟1人なので)

「ちょっと月火ちゃん」
「はい?」
「それ、ぬがすぞ」
 宣言し、月火の帯の結び目に手を伸ばす僕。
「え? 何? やめて、お兄ちゃん! 何すんの、いやああああ!」
 ︙
 さすがに時代劇に登場する悪代官よろしくとまでは行かなかったが、帯をくるくると、加速をつけてほどき、月火の浴衣をあらん限り剥ぎ取って、解いた帯で彼女の両手首を縛り、そのまま馬乗りになって廊下に押し倒す。
 ︙
 ︙
 僕は月火の胸を触って、それからどいてやった。
「なんで今どく前にわざわざ胸を触った⁉」
「いや、なんとなく」
 折角だから。
 行きがけの駄賃的に。
 二文字の平仮名出端的に言うと、つい。
「なんか目に付いたとこにあったから、どんなもんかなって思って」
「そんな気安さで⁉」
「うん。ほら。ぷよ。ぷよ、ぷよ、ぷよ」
「足で触るな! そんな楽しげな効果音など出ていない!」

(P.174)




 そんなこんなで到着したミスタードーナツ。忍とのやり取りは先に書いちゃったので、今回はもう一つツボった方を。
 そう、『泥舟✕ドーナツ』! いやぁ、不吉と甘味が合さっても不吉が勝つって凄いですね(笑)彼があの顔でドーナツを頬張っている姿を頬張っている姿を想像すると笑えてきます。いちいち食べるために理由をつけてきそう……。
 セール中じゃない、高いマフィン系をわざわざ選ぶあたりが汚いですよね〜。見せびらかしてる感が。

 僕は後ろを振り向く。
 そしてコーヒーを噴き出した。
 店の隅っこで、マフィン系とパイ系の商品だけを大量にセレクトし、それらをエスプレッソのダブルと共に食していたのは──誰であろう。
 それこそ、忍野メメの同業者にして──詐欺師。
 貝木泥舟だった。

(P.194)





 帰宅。影縫余弦&斧乃木余接に再会。正直なことを言うと、一度アニメで見ているから驚きはしなかったし、展開も知っちゃっているので面白くは無かったです(楽しめなかったという意味)。でも、余接初の『例外のほうが多い規則』ですし。


 面白かったのは、笑ったのは火憐が帰宅した時の方。この明るすぎる性格と勢いで会話するから本当に面白い!! それ以降の、家の門番を頼んでからの流れも面白かったなぁ〜。

「たっだいまー。いやー今日は楽しかったぜー、あたしの波乱万丈なステキ人生においても実にメモリアルな一日だったな。こんなサプライズもう一生ねーよ。もう今日以降どんなことがあってもあたしは驚かねーや……って、ううおぉ⁉ びっくりしたなあ、もー! あたしの家の玄関が綺麗さっぱりからなくなってる⁉ なんじゃこりゃあ!」

(P.254)

 


 そしてラスト。影縫余弦さんとのバトル。バトルは確かに激しかったけど、今までのバトルと違ってどうもイメージしにくいというか、なかなか難しかったなーという印象でした。もちろん身体への傷跡・負傷・攻撃は事細かに描かれているんですけど。


 彼女たちの引き際が良かったからかもしれないですね。諦めが良くてサッと手を引いたから。(多分、アニメでの描写の方を詳細に覚えてないからかもしれないです)

 そんな事より、やはり貝木!! もうほんと、笑わせてくれますよね〜。人を不幸にするかもしれないけど、読者は笑顔にしてくれます!

「ちゅうかまあ、おどれの妹がうちらの獲物やゆうて親切に教えてくれたんが、そもそま貝木くんなんやけど」
「貝木ぃいいいいいいい!」
 一つ残らずお前の所為かあ!
 全部お前の仕業かあ!
 あの不吉野郎、本気で救いようがねえ悪党だあ!
「例によってえっらい金額ぼったくられたけどな。どーせガセやろて駄目元で来てみたんやけど、貝木くんもたまにはほんまのこと言うんやて、驚いたもんやで」
「影縫さんからも金取って僕からも金取って、商売繁盛だあ貝木泥舟! 今度笹でも持っててやるよ!」
 偶然にしては出来過ぎだとは思ってはいた!
 しかし、何が『いわるゆ一般的な意味での偶然って奴は、これがなかなかどうして曲者でな──大抵の場合、偶然というのは何らかの悪意から生じるものだ』だよ!
 明らかにお前の悪意から生じているじゃねえか!

(P.293)

 


 ということで、下巻『つきひフェニックス』の感想はこれで終わりです。なんだか、曖昧な終わり方ですね・・・。仲のいい兄妹たちのお話2話、とても面白かったです!!

 



 


 編集後記というか、今投稿の結び。

 今回、『偽物語』を読んだわけですが、ようやく面白くなってきた気がします。今まで『化物語』では登場人物紹介、『傷物語』では前日譚的な語りだったのでストーリーに重きを置いているように感じましたが、ある程度“阿良々木月火ハーレム”が完成してきた今回は無駄話が今まで以上に楽しめました。

 感想を投稿した本ブログですが、長くてスイマセン……^^; どうも、段々と調子に乗るとこうなってしまうみたいです。今回は読了後、本をめくりながら感想を書いていたのでこのような結果に……(@@;)
 まぁ、自分が満足なんで問題ないですねど。最後まで目を通して下さった方、ありがとうございます!!

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