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映画・アニメ・美術展などを中心に感想を書いています!

『映画』や『アニメ』、『読書』や『美術館』などの思い出を残すために始めたブログです。完全に個人用なので読みにくかったらスイマセン!

【展覧会】『TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡』:型月のテキスト資料が貴重!ヒロインが可憐!

 

 

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 TYPE-MOON展」に行きました!
 破竹の勢いで快進撃を続けるTYPE-MOONにおける目玉コンテンツ「Fate」の15周年を記念した大規模な展覧会です。

 発表から楽しみにしていて、第1期目「Fate」に行きました! 
 貴重な資料が沢山で、さらに読むべきテキストも盛りだくさんで、行く価値のある展覧会だったと思います!

「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」画像・写真

 


 

2019年12月26日訪問

TYPE-MOONFate/stay night-15年の軌跡-

TYPE-MOON展 Fate/stay night-15年の軌跡-

TYPE-MOONFate/stay night-15年の軌跡-「Fate

 
【一言】

型月作品を形作るテキスト資料が凄い!
奈須きのこFate原型の一言一句が詩的!
そして、ヒロイン皆んな超美しい!
でも、「型月回顧」では弱いし、「Fate/sn」15周年にしては物足りない、少々残念な展覧会。

 
【Twitter140文字感想】

 

 

 

 

展覧会の概要

 

TYPE-MOONと「Fate/stay night」が描いた15年の筆跡
2004年1月30日に発売された一本のPCゲーム「Fate/stay night」。
人々に衝撃と感動を与えたこの作品は、
2005年にファンディスク「Fate/hollow ataraxia」を発売。
2006年にTVアニメ化、2010年には劇場アニメ化を果たした。
さらに2014年に再びTVアニメ化、2017年にも劇場アニメが
作られるなど、以後も果てしない軌跡を描き続けている。
世代を越え、性別を越え、なお熱狂的なファンを増やし続ける本作。
その歩みや世界観を体感できる展示会が、ついに開催。
歴史はここに集約し、新たなる歴史が始まる。
公式サイト

会場:ソニーミュージック六本木ミュージアム
会期:2019年12月20日~2020年4月5日
料金:2,500円(当日券)
展覧会公式HP:こちら

 


「Fate/stay night ~15th Celebration Project~」メッセージムービー

 


TYPE-MOON展 Fate/stay night -15年の軌跡- 告知CM(Fate ver.)

 


The Essentials of “Fate Series” - 人類史最大の英雄譚 - | Fate/Grand Order 配信3周年記念映像

 

 

 

 

展覧会の感想

 

 発表から楽しみにしていて、第1期目「Fate」に行きました! 
 貴重な資料が沢山で、さらに読むべきテキストも盛りだくさんで、行く価値のある展覧会だったと思います!



 ということで、「TYPE-MOON」感想です!

 混雑を予想していましたが、平日に行ったこともあり、比較的に落ち着いて鑑賞できました。少し急ぎ足で観て2時間程度ですかね。
 全体としては素晴らしかったし、一方で少々思うところもありますが、総評としては非常に楽しむことの出来た展覧会でした!

 2019年のラストを、いい形で締めくくることができて本当に嬉しいです!

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

 

 

 

膨大で繊細なテキスト

 「テキスト」の量が凄かったです。

 TYPE-MOON作品を構成する上で最重要となる様々な企画書・プロット・絵コンテ、《物語》と《作品》の核を握る様々な文字資料が公開され、非常に貴重なものを観ることが出来て嬉しかったです。



 Fateの原型」

 奈須きのこさんが学生時代、1991年にルーズリーフに書き記したのが、『Fate』の原型となる物語。この膨大に拡張するFateシリーズの原点(原典)を観ることが出来たのは、とても貴重な体験でした。

 ルーズリーフ何ページにも渡って細かく丁寧な文字で綴られた物語は、一言一句が綺麗で美しくて、惚れ惚れするようでした。
 言葉の遣い方や比喩表現がとても綺麗で巧みで、詩のような文章が続いているのを読むだけでも、深い溜息が出そうでした。



 他にも、『Fate/stay night』や『空の境界』などの企画書や初期プロット、ゲームの絵コンテなどが展示されており、そこに記された文章は作品の根幹を担うような重要なものだし、当初の姿が垣間見える貴重なものでした。

 「作品」として世に送り出される前の形・行程を見ること、知ることができるというのは、物語や作品のファンにとっては堪らなく嬉しいです!



 それに、会場内のキャプションも

 各展示室のコンセプトや、展示品の解説の文章も、これまた上手い表現で書かれていて、読みふけってしまう内容でした。
 解説や紹介の内容が的確な上に、「TYPE-MOONの世界観に合った表現」とても言うような言葉を用いていて、本当に上手いなぁ~と。

 例えば。これはある展示の紹介の一部です。

今や、その発端にあった同人サークルを越えて、私たちは日々あちこちでTYPE-MOONを見かけるようになった。生活のあらゆる場面で、私たちの15年間は『Fate/stay night』とともにTYPE-MOONとともにあったのだ

 

 

 

型月ヒロインの魅力

 TYPE-MOONに登場するヒーローやヒロインたち。

 『月姫』のアルクェイド。『空の境界』の両儀式。『Fate/sn』のセイバー、凛、桜。『まほよ』の青子。その他、様々な作品に登場するたくさんのヒロインたち。

 改めて言うまでもありませんが、彼女たちの「魅力」を再確認し、より大きく深く感じる展覧会だったと思います。



 何よりも、クリエイターたちのイラスト。

 武内崇さんや、こやまひろかずさんをはじめとする、様々なクリエイターさん方が描いてきたTYPE-MOON作品のヒロインたちは、本当に綺麗で、美しくて、凛とした格好良さと、萌える可愛さと、様々な装飾や衣装と......と、本当に凄い!

 今回の展覧会では、それらイラストが大きく印刷された形で展示されていたので、普段は見ることの出来ない細部や角度からイラスト・ヒロインを鑑賞することが出来て、嬉しかったです!

 

 

 

スタジオディーン版『Fate

 ご存知の通り、最初に『Fate/stay night』をアニメ化したのはスタジオディーンで、「Fateルート」の映像化作品はこれだけなんですよね。

 それに、現在のufotable版やその他メディアミックスにおける「声優」を見出したという点でも、大きな意義と意味がある作品だと思います。それに脚本だって佐藤卓哉岡田麿里花田十輝さんと豪華で物語も面白かったし、音楽だって堂々と川井憲次さん。原作のイラストを踏襲したカットだって素晴らしいと思います。

 でも、権利関係等の諸般の事情で、これまでは尽く《無かったもの》として扱われてきたに等しいディーン版。(まるで、『スパイダーマン』の実写化権を巡って争っていたソニーとディズニーみたいですね)



 でも、今回は違う!



 ディーン版の絵コンテや台本等の展示があったし、その他のサプライズ的な演出もあって、驚きました。

 これは、ネタバレなので詳しくは書きませんが、第1期「Fateルート」だけの特典というか、特別な部分ではないでしょか!?

 

 

 

展覧会場とデザイン

 展覧会場はとても良かったです。
 イメージは国立新美術館に近い感じですかね。

 真っ白でまっさらな白い箱があって、その中を上手く仕切ることで展示内容の区切りや変化をコンパクトかつ効果的に行っていたと思います。
 また、第1期「Fate」の主役・セイバーに合わせたのか、「青色」を貴重とした会場装飾や照明になっていた点も印象的でした。

 今回は、展覧会のロゴといい、会場内設計や解説キャプションなど、大きな博物館・美術館に劣らない良い展示でした。どこの会社がデザインやキュレーションを担当したんでしょう?



 他方で、気になる点も。
 恐らく本展のメインである、「奈須きのこFate原型」のルーズリーフが会場の一番最初に展示されていました。その他、企画書や設定資料等のテキスト系は比較的前半に展示されていました。

 一緒に行った友達とも話しましたが、「読む展示」は人が足を止めるので混雑してしまうため、後半に配置すべきだったのではないかな、と。
 美術館や博物館での大規模企画展でも、メインとなる絵画や彫刻等は一番最後に堂々と展示しますからね。



 その他、気になる点は以下で語りますね。

 

 

 

「型月展」として物足りない

 ネガティブなことを書いているし、若干のネタバレも含まれる可能性があるので、気になる方は飛ばすことをオススメします。



 「TYPE-MOON展」、面白かったです。
 貴重な資料を観ることが出来たし、「型月」という同人サークルが手掛けてきた仕事を振り返るには申し分ないと思います。

 でも、正直なことを言えば、物足りなさは否めないですね。期待値を大幅に下回ったというのが予想外でした。
 「2,500円」と攻めた料金設定だったので期待も高まりましたが、まー2,000円弱が妥当な料金だったのかな、と。



 まずは、TYPE-MOONの回顧」になってないです。
 この点は致命的というか、ガッカリというか。

 「TYPE-MOON」は同人としても、法人としても様々な作品を生み出しています。媒体だってゲーム、小説、漫画、映像作品、グッズ商品......と多岐にわたるコンテンツ展開をしています。
 けど、それら様々な作品や物語について、ほとんど触れられていなかった点は疑問に思いました。名前に「TYPE-MOON展」と冠するならもう少し制作作品群にスポットライトを当てても良かったと思います。

 かといって、副題についている『Fate/stay night』や「Fateシリーズ」を中心に掲げているかと言われると、これまた少し違います。



 『Fate/stay night』に関連する資料や展示品は確かに多かったです。けど、型月全体を見ればむしろ少なすぎるのではないかな、と。

 Fate/sn』の15周年記念という点を念頭に置く必要はありますが、その他の「Fate作品」についてほとんど言及されていない点は非常に残念でした。
 『Zero』や『EXTRA』、『FGO』、『Apocrypha』に『エルメロイⅡ』等々と様々な媒体で展開されていて、最新は『Requiem』ですか。これら作品にほぼ触れていなかったのは、残念としか言いようがないです。

 まぁ、TYPE-MOONの名前で出版しているとはいえ、著作権とか、会場のスペースとか、色々な問題はあると思いますから、高望みは良くないですね。



 誤解を恐れず、失礼を承知で言うなら、「方針が曖昧」だったのだと思います。貴重な資料を展示している点は高く評価するし嬉しかったですが、展覧会の内容に何の脈絡もなくて、個別ブースを寄せ集めただけ、という感じ。

 あっちの作品も、こっちの作品も、と手を出した結果、オムニバス的な展覧会になってしまったのだと感じました。
 私個人的には、「Fate/snの3ルート」か「Fateシリーズ」か「TYPE-MOON回顧」かのどれかに絞れば、内容も濃いし、筋道立てた構成に出来たと思います。

 やっぱり、「筋道」は大切。
 テーマ別にするよりは、作品や会社の概要を理解する上でも、年代順なり作品順なりで並べた方が、分かりやすかったのかなぁと思うし、記憶にも理解にも繋がると思います。



 本音を言えば、予習で読んでいった型月10周年記念の『TYPE‐MOON 10th Anniversary Phantasm』の内容の方が充実していたし、内容も統一されていたと思います。

 

 

 

 

 

各会期での変更点は?

 

 あくまでも個人的なメモです。

 今回の展示は、「Fate」「UBW」「HF」と3つの会期に分かれています。私自身もどの会期に行くか悩んだ上で最初に行くことを決めました。結果的には、それがいい選択だったと思っています。

 なので、今回の展示を観た上で、「どの辺が変わりそうか」という部分を思い浮かべたので、メモ程度に書いておきます。


 多分、変更は全体の2~3割弱だと思います。

 展覧会キービジュアルや装飾・照明等は変わるでしょう。あと公式から「変わる」とされている展示はごく一部ですね。

ウェルカムシアターや冬木市ジオラマプロジェクションマッピング映像や展示エリア内の資料展示など、会期ごとにあわせた内容に一部変更予定です。
公式サイト



 メイン展示は当然変わらないので、各ルートに関するヴィジュアル資料やアニメ関連資料などが若干変わるくらいじゃないですかね?

 あとは、来場者特典ですかね。



 1回の入場料が2,500円です。

 なので、1度実際に展示を見たら、あとは約4,000円の展覧会図録を買えば効率いいし十分ではないかな~と思います。(図録の中身は確認してませんけど)

 

 

 

 

 

展覧会を観る注意点やメモ!

 

 普通の博物館や美術館で開催されている企画展や特別展とは少し性格が違ったので、その点もメモっておこうと思います。

 今後行かれる方の参考になれば幸いですし、個人的にもメモっておきたいのです。
 基本的には、行く前に必ず公式サイトのQ&Aを参照するのが良いと思います。

 

行動のメモ

 最初に、当日の簡単な行動をメモっておきます。
 なお、混雑を予想して平日に行きました。

9:30:六本木駅到着
9:40:会場に到着
9:50:展覧会場内へ入場
12:00:退場

 という感じ。
 全然混んでなくてスイスイと進めました。

 

 

荷物は六本木駅のロッカーへ!

 今回の会場「ソニーミュージック六本木ミュージアム」には荷物を預かってくれるロッカーやサービスがありません。

 なので、六本木駅のロッカーに預けて置くのが無難です。
 1日で3~400円なので高くはないですし。

館内にコインロッカーはございません。ベビーカー等やむを得ないご事情で大きなお荷物を持ってこられたお客様用にお預かりのスペースを設けてはおります
公式サイト

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真



 ただし、来場者特典は紙媒体なので、A4クリアファイルや書類ケース等を持っていくと、折り曲げずに保管することができますよ。

 

 

入場について

 本展のチケットは入場時間が固定されています。
 「どの時間でも大丈夫!」と思うかもしれませんが、それは間違い。
 出場時間が決まっていないので、後の入場区分になるほど会場内に残留する人の数は増えると考えた方がいいです。

 従って、なんとしても最初の「10:00~」の入場回で入った方が比較的落ち着いて観ることができるし、写真も撮りやすいと思います。

 まぁ、これは他の展覧会や美術展などでの体験や感覚での話です。今回の「TM展」にどれだけ当てはまるか分からないので、ご了承くださいな。

 

 

入場について2

 入場は2段階に分かれています。
 まず、会場内に入るための待機列があり、その後に会場内の混雑状況を調整するためのエントランス的なところで待たされます。

 簡単に言えば、ディズニーランドのアトラクションを思い浮かべていただければ、それが丁度いいかと思います。

 従って、最初の方で入場すれば何も問題なく鑑賞できるのですが、後になればなるほどエントランスでの待機時間が長くなると予想されます。
 なので入場開始時間の30分前とかには到着しているのが無難だと思います。

 

 

会場内での行動

 会場内は、混雑します。
 テキスト資料が多いので、皆んな読むために立ち止まるし、ファンなのでじっくり眺めるので仕方ないです。

 しかもテキスト資料が入り口付近に固まっているので、そこが混雑。
 むしろそれ以外のヴィジュアル資料とかは比較的に空いています。

 そこでスタッフさんが「順序はなく、奥の方が空いているので、奥からどうぞ」と声をかけています。
 これは、罠です。

 後から後から人が入ってくるので、入り口付近はどんどん混むのは必須。
 なので、基本的には「後で空いたら戻ろう」とは思わずに、下手に奥に行くかずに順番に鑑賞することをオススメします。
 (まぁ、これも状況を見ながらの判断ですけどね)

 

 

 


 

 

 

以降、展覧会のネタバレあり

 

 

 


 

 

 

展覧会の内容紹介&写真

 

 展覧会の展示紹介や簡単なメモです。
 基本的に写真撮影はNGですが、ノート等へのメモはOKです。
 メモも鉛筆以外でも大丈夫だったので助かりました。公式から事前に連絡があるというのは、とても親切なことで助かります!

メモを取って頂いてもかまいませんが、混雑時は他のお客様からのご迷惑となる場合がございますので、ご遠慮頂いております。
公式サイト



 普通にネタバレなので、自己判断でお願いします。
 また、公式サイトでも内容紹介がされているので、そちらもどうぞ。


 また、展覧会場内のプレスリリース写真は、イベントレポート等に掲載されているので、そちらも参照してください!

 

 

 

来場者特典など

 来場者特典では、入場券代わりメモリアルチケットと、案内パンフレット、そして「Fate/unpublished material」という小冊子が貰えます!

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


 記念券では、物販で買い物をすると令呪スタンプを押して貰えます!

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

 

 

 

 

エントランス&オープニング

 会場入って最初は「エントランス」です。



 主な展示は以下の4点。
奈須きのこさんの挨拶文
・きのこアイコンの大型立体像
・セイバーの立体フィギュア
TYPE-MOON作品と作品ロゴの紹介

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真




 その後、3分間ほどのオープニング映像をスクリーンで視聴。
 この映像は、各会期ごとに内容が変わって、各ルートに合わせて変更されるのだと思います。とても良く出来てきました。

 

 

 

TYPE-MOON HEROINE

 TYPE-MOON作品に登場するヒロインたちが、通路の両サイドに大きく印刷されていました。これはなかなか壮観で綺麗でした!

 以下は、最初の紹介文の一部です。

奈須きのこのテキストはによりつむがれる言葉ひとつひとつが彼女たちに生き生きとした火を灯らせる



 中でも主人公は別枠で展示です(展示順)。
アルクェイド・ブリュンスタッド/『月姫
両儀式/『空の境界
蒼崎青子/『魔法使いの夜
・セイバー/『Fate/stay night
遠坂凛/『Fate/stay night
間桐桜/『Fate/stay night


 各キャラに対して説明文があり、『Fate/sn』の3人については武内崇さんの原画?が合わせて展示してありました。



 個人的に、間桐桜の解説文が好きでした。
 以下、その解説文からの引用です。

間桐家の養子となった遠坂の末子。日常の象徴。
...[中略]...日常はかけがえなく、また、壊れやすい

 他のキャラとは雰囲気が全然違って、綺麗でした。

 

 

 

奈須きのこの小説『Fate

1991年、奈須きのこはルーズリーフに小説『Fate』を執筆した。
...[中略]...この手書きの小説から、全てのFateが生まれてきたのだ。


 展示されていたのは、1ページ目、19ページ目、39ページ目。
 全部手書きというのが凄いし、文字が綺麗だし、何よりも言葉遣いが詩的で、とにかくヤバかったです! これは見れて良かったです!

 以下、1ページ目の「プロローグ」の冒頭です。

夢とはこのような物なのだろうか──?
華やかなオペラのようにくりひろげられる光景を見て、沙翡悠香はそう思った。

 

 

Kinoko Nasu's WORK SPACE

 奈須きのこさんの仕事場を再現したスペース。
 解説にもありましたが、本棚には様々な小説やフィクションに加えて、伝説や神話関係の本、事典や専門書も数多くあり、これらがあの濃密な世界観を形作っているのだと実感しました。

 それから、随分と古いPCに一太郎が立ち上がっていて、『Fate/stay night』でのセイバーの「問おう──」のシーンが表示されていた粋な展示も。
 また、机の周りにキャラクターの表情設定資料をおいて創作活動をされるそうで、それも再現されていました。

 

プロット

 この他、このゾーンでは作品に関する初期企画書やプロット等も展示されていました。狭いスペースに大量も文字資料だったので、読むのが大変でした......。

 プロットが展示されていたのは、『空の境界』、『Fate/hollow ataraxia』、『DDD』の3作品でした。

 

Fate/stay night』企画書

 そして、『Fate/stay night』の企画書も。
 物語の概要やルート分岐、キャラクターの性格等の説明などが書かれていました。以下は、その最後に書かれていた内容の一部です。

 そこには、セイバーの物語も。
 彼女が、アルトリア・ペンドラゴンがいかにして女性ながらアーサー王として国を率い、そのような想いや葛藤でエクスカリバーを引き抜き、最後を迎えたのか。その物語が描かれていて、これだけでも観に来たかいがありました!凄く綺麗な文章でした!

最後に一番大事なこと。
...[中略]...一番力を入れるのはセイバーであり、一人の騎士の物語なわけである。

 

 

 

TYPE-MOON MEMBERS

 TYPE-MOONのスタジオ内を紹介しながら、クリエイターたちの仕事やキャラクターの紹介をしていたゾーンです。
 それぞれ、一言コメントやアイコン、愛称などを挙げながら紹介されていて、「クリエイターの集まりだな」と実感しました。

 中でも武内崇さんは、原画や学生時代の同人漫画等も展示されていました。

 

 

TYPE-MOON GALLERY

 TYPE-MOONが発売してきたグッズ類です。
 タペストリーにカレンダーに、フィギュアにカードにキーホルダー、ネックレスや扇子など、あらゆるものがありました(笑)

 私自身はあまりグッズを買わないので、こうして「展示」という形で示されると、ジックリ観ることが出来ていいですね。

 

 

 

Fragments

 『Fate/stay night』に関する資料がまさに「断片」的に展示されていました。
 その内容は、イベントシーンのラフ画やキャラ設定資料、絵コンテやロゴ考案、舞台や背景、ルート分岐表などなど、本当に色々。

 キャラの色も色々と考えていたようで、セイバーも赤・青・緑などのバージョンが描かれていました。

 

 

 

ensemble

 色々な展示でした。
 ちょっとコンセプトがよく分からなかったのですが「アンサンブル」なので、「一緒に」というか「寄せ集め」的な感じですかね。

 まず最初に、ufotable版『Fate/sn [UBW]』のキービジュアルが完成するまでの行程を、下書きから追ったパネル展示がありました。

 その後、TYPE-MOONの音楽担当:芳賀敬太さんの楽譜や、サントラCD、私物のギター等の展示がありました。

 そして、PC版とPS2版の『Fate』の絵コンテが掲示されていました。

 

 

 

TYPE-MOON MATERIAL

TYPE-MOONのプロダクトの数々を多彩な資料とともに紹介


 『Fate/hollow ataraxia』と『魔法使いの夜』の資料、そして会期ごとに変わる展示として第1期では「テレホンカード」が展示されていました。

 

 

 

TYPE-MOON ART GALLERY

TYPE-MOON作品の歴代グラフィックを大判で掲げたギャラリー

です。

 細部まで細かく描きこまれているので、こうして大きなサイズで観ることができるのは有り難いです。本当に、惚れ惚れとため息が出る美しさです。

 あと、額縁が新品ではなくて、少し埃を被っているところが、いい雰囲気というか、少しお気に入りのポイントでした。

 

 

 

Go To United Kingdon

 武内崇さんが刊行した画集に収められている連作「イギリス紀行」の一部が展示されていました。セイバーがイギリスの各地を巡るイラストです。

 セイバーも可愛いのですが、それ以上に背景の緻密な美しさが目に入ってきました。これは凄いですよ、驚きました。


『Return to AVALON -武内崇 Fate ART WORKS-』発売PV

 

 

 

Fate/stay night
DEEN EDITION
ANIMATION WALL

 アニメ資料が壁ズラリと並んでいました。
 以下、キャプションです。

Fate/stay night』の世界は、アニメ制作スタッフの手によりビジュアル化され、動きを与えられていった。そこには伝奇作品らしい外連味と、各ルートのテイストを最大限に引き出そうと意図した演出がなされている。




 スタジオディーンが2006年に制作した『Fate/stay night』の原画や絵コンテ、台本等が展示されていました。
 現在は著作権等の保有が違うわけですから、これが見られたのはなかなか珍しいですよね。



 絵コンテに関しても有名なシーンばかりを選んでいて、これまた凄いです!

第2話『運命の夜』
 土蔵でセイバーを召喚し、2人が見つめあうシーン。

第12話『空を裂く』
 屋上での対ライダー戦で、宝具「エクスカリバー」を放つシーン。

第15話『十二の試練』
 イリヤバーサーカーのシーン

第18話『魔女の烙印』
 キャスターに捕まった桜を凛が助けるシーン

 

 

 

Fate Flowchart: Day 1-15”

 ゲームにおけるストーリーの分岐を、キャラアイコンと線の結びつきで表示した大きなフローチャートです。今回の第1会期で展示されているのは、当然「Fate」ルートです。

 やっぱり分かりやすいですね!
 視覚的に見て分かるのは良いし、展開の結合や分岐点が一目瞭然です。(まぁ私はゲームは未プレイなんですけどね)

 あとは、各項目に付けられたタイトルが好きでした。「long day, long night」とか、「Utopia」とか。



 最後のエンディング。

【TRUE END『夢の続き』】

士郎とセイバーが思いを貫いてそれぞれの道を選ぶ。
別れたセイバーは元の時代に戻り、
聖剣をベディヴィエールに捨てさせ、最期を迎える。

 

 

 

FYUKI REVIVAL

冬木市の全景を作り上げたジオラマ

で、プロジェクションマッピングで映像を投影し、『Fate/stay night』と『Fate/hollow ataraxia』の

両作品が描いた第五次聖杯戦争をめぐる物語は、ここに再帰される


 町が再現され、冬木大橋や言峰教会、アインツベルン城や龍洞寺、新都などが少し大きめな模型として設置され、そこに聖杯戦争の時系列を追うように戦いの様子を描いた映像や音声が投影されました。

 広い町の全景を前に、戦争の内容が視覚的に映し出されるのは良いと思いました。特に、宝具「エクスカリバー」の演出とかは、よく出来ていました!

 

 

 

TYPE-MOON LIFE

今や、その発端にあった同人サークルを越えて、私たちは日々あちこちでTYPE-MOONを見かけるようになった。生活のあらゆる場面で、私たちの15年間は『Fate/stay night』とともにTYPE-MOONとともにあったのだ

以上は、最初のキャプションの一部です。

 ここでは、様々なフィギュア、小説やコミック等の書籍類、materialやビジュアルブック、DVDやBlu-ray等が壁の本棚に収められていました。
 こうして見ると、凄い数ですよね。私が持っているのも何冊もあって、嬉しくなりました!

 

 

 

TYPE-MOON Cover Collection

ここにあるのは、『月姫』が生まれた頃から現在まで、TYPE-MOONが表紙を描いた誌面の表紙たちである。 雑誌の表紙は時代の空気を反映し、目にすればその絵が描かれた頃、描かれた作品のことを思い出させてくれる。
この中に、あなたが過去、目にした表紙はあるだろうか。
TYPE-MOONのイラストと、その当時の表紙から、15年の時の移り変わりに思いを馳せてみるのも、いいかもしれない。


 TYPE-MOON作品が表紙を飾った雑誌。
 キャラクターの絵ももちろん綺麗で可愛いですが、それ以上に他のもの。放送中のTVアニメの話題や、新規連載開始等の話の方が面白かったです(笑)

 どれの写真を撮れば良いのか分からなかったので、テキトーに。ヒロインが何人か描かれているのとかを選びました。

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

 

 

 

 

Autographed

TYPE-MOONのオフィス内に飾られている、作品の制作時やイベント開催 時に出演者がサインしたポスターや ステージ造形物の数々。 多数の作品で、多くの出演者が携わり、そこに残された軌跡はいずれも唯一無二の貴重な品だ。

 
 キャストや関係者が豪華なだけに、サインもものすごく豪華で、しかもたくさんあって、見応え抜群でした!

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

 

 

 

Anniversary Message

Fate/stay night』15周年そして 展覧会の開催を記念し、TYPE-MOON関係者をはじめ多くの人々によって描かれた色紙たち。 TYPE-MOONをめぐる人々の縁を、ここで感じ取ることができる。その色紙は3つの会期に分けて展示されている。


 ここは撮影はOKでしたが、「SNSへの投稿は禁止」でした。
 「SNSってことは、ブログはセーフ?」とか考えましたが、やめておきましょう。

 とても面白かったです。
 『鬼滅の刃』の吾峠呼世晴先生のセイバーには”アホ毛”がなかったり、『アホガール』のヒロユキ先生のセイバーはめっちゃアホそうになって凛々しさゼロだったり(笑) ufotable版『Fate/sn UBW』の劇伴を手掛けた深澤秀行さんは楽譜でした!

 ここは会期ごとに色紙が変わるらしいです!

 

 

 

エンディング

 エンディングは、セイバーの持つ「エクスカリバー」の原寸大の模型の背景にスクリーンが貼られ、そこに英国にあるアーサー王の聖地や墓所などの映像が映し出されていました。

 なんか、めっちゃシュールだったんですけど.....(笑)
 正直、最期ならもっと格好いい映像とか、「登場人物がカーテンコールをする」とかの演出があっても良かったと思うんですけどね.....。

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

 

 

 

 

おまけ:グッズ等

 企画中のフィギュアや、オルゴール等が展示されており、これらは写真撮影OKでした!

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真


画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

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 また、オルゴールは触って音を鳴らしてもOK!
 私は壊すのが怖いので、隣にいたスタッフさんにゼンマイを巻いてもらいました(笑) ありがとうございました!

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Trip to England

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これは、奈須きのこ武内崇がイギリスで残した軌跡。
2013年と2019年にグランストンベリ修道院にて残した旅の足跡。
TAa氏は本展覧会の図録に寄稿を行うために2019年のイギリス取材に同行した。
その足跡と旅の記録の一部もご覧いただければと思う。


 英国へ行ったのは凄い!
 けど、アーサー王の墓に色紙やぬいぐるみを置く行為っていいんですか? 下手したら”冒涜”に当たりそうですけどね.....。(日本人がアーサー王を女性に性別変換した上で、墓に異物を置いているわけですし....)

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

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Collabolation Café “Copenhagen”

 カフェ自体には行きませんでしたが、メニューはこんな感じでした!

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

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 TYPE-MOON展」の感想と、内容紹介は以上です!
 展示品は貴重だし、何よりも奈須きのこさん直筆のFate原型となる小説を読むことができた、これだけでも非常に価値のある展覧会だったと思います!

 若干の不満や残念さはあるけれど、1回は実際に足を運ぶべきだと思います!

画像「TYPE-MOON展 Fate/stay night 15年の軌跡」写真

 

 

 

 最後まで読んでくださり、
 本当にありがとうございました!!