【絵画個展】『Yigal Ozeri:Reflection』──ため息出るほど繊細で丁寧で超美麗な、写真と見紛う”油彩画”
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2018年10月27日訪問の感想&レポ
Yigal Ozeri:Reflection
イガル・オゼリ: 反射
【一言】
「写真」と見紛うほど繊細で精密に描かれた絵画。
まさか「油彩画」だとは説明されても信じがたい。
水や女性の肌の描写が滑らかに美しく、背景のボヤケ具合がなんとも秀逸で、髪の毛の毛先がたまらなく好き。
【Twitter140文字感想】
【Reflection】
— ArA-1 (@1_ARA_1) 2018年10月27日
NYを拠点とし、女性像と自然の融合を描くYigal Ozeri氏の油彩画を展示。
「これが油彩画か」
写真にしか見えない、美しい作品。
髪から辛うじて“絵”と判別出来る。
繊細で丁寧で超美麗!
ため息が出るほど綺麗で驚き。
油彩画のボヤけ具合が、まさにカメラのように働いてる! pic.twitter.com/5GWYX6TExt
概要&作品紹介
概要説明
この度ホワイトストーン・ギャラリー銀座新館は、ニューヨークを拠点に活躍するスーパー・リアリズム作家、イガル・オゼリの個展を開催致します。
油彩画におけるスーパー・リアリズム作家の展示はホワイトストーンにとっても初の試みです。是非この機会にイガル・オゼリの世界をご体感下さいますようご案内申し上げます。(公式HPより)
会場: Whitestone Gallery
会期:2018年10月12日~11月4日
公式サイト:こちら
作者について
その圧倒的な描写力で観る者に驚きを与える繊細な画風は、一見緻密に計算されているようでありながら、強い即興性を併せ持っています。夢のなかに登場し記憶の片隅から離れないような抽象的な情景とリアリティ、その狭間を絶妙なバランス感覚で表出。オゼリが描く女性の多くは自然を背景としていますが、女性像と自然との融合は観る者を絵画世界へと引きずり込み、匂いや質感までをつぶさに感じさせるほどの眩惑をもたらします。
(公式サイトより)
oricon:イガル・オゼリ展 (過去個展の紹介動画)
全体感想
美しすぎる油彩画。というか、「油彩画」のイメージを覆すほどに繊細で写実的で衝撃的だったし、驚きました。
これは、実物を実際に自分の目で見て本当に良かったと思います!
直接自分の目で見ないとこの驚きの“感覚”は分からないと思います。
壁に展示してある作品はどれも「写真」のように美しく、遠目でみれば現実の一瞬を切り取った写真のようにしか考えられません。
ところが、近づくと「絵」だと分かります。
しかしそれも髪の先端やまつ毛の先、洋服の端っこなど所々に「絵」の様子を残すのみ。果たしてこれが油彩画と気がつくかどうかわからないほどです。
頭の中にあったイメージを壊されるというか、「これが油彩画です」と言われてもなお信じられないようなクオリティが本当に衝撃的でした。
個人的には、背景と人物の《差》が好きです。
多分、ここが写真っぽさを醸し出しているのだと思います。
人物は肌の質感まで伝わるほどに精微に描かれている一方で、背景は見事にボケています。油彩画でイメージするような、絵の具を重ねていくような描かれ方がされていて、輪郭が曖昧に。そのため、「人物にピントが合い、背景が上手にボヤケている」ような写真に見えます。
あと、自然界の微妙な色の溶け込み具合や、不明瞭な境界線みたいな感じもあって、なおさら風景をそのまま切り取ったように見えます!
圧倒的な描写力というか、写実的というか、もはや超現実的なリアリティが凄いです。中でもため息が出るほど美しすぎて驚いたのが「水」の描写です。
この驚異的な透明感が本当に凄くて、どこをどう見ても「水」なんですよ。
透明な水を通して川底の石が見える感じとか、光の反射の感じとか、流れが生み出すうねりの感じとか、とにかく絵とは思えないです!
描かれた女性たち、現実と非現実の狭間のような気がして、綺麗だけど少し不気味に感じました。
何でしょう? 表情の無さからなのか、目の感覚からなのか、背景との関係なのか、絵画だからなのか……写真で映した被写体とも、肖像画に描かれた人物とも違う“違和感”を感じました。
それから、肌がリアルでありながらめっちゃ綺麗! 所謂「萌え絵」と呼ばれるような絵で描かれる肌と違いリアルな質感が伝わってくると同時に、化粧品CMのように綺麗な肌です!
頬の赤らみとか、光が当たって明るくなったり、髪の毛で影ができたり。個人的に、この肩甲骨がすっごく好きです!
何の気なしに行った個展でしたが、作品を目の当たりにして本当に驚きました!
そもそも、油彩画における「スーパー・リアリズム」なる分野を初めて知りました。
作者紹介の部分に作品が所蔵されている美術館の名前が列挙されていましたが、ニューヨーク公共図書館、イスラエル博物館、アイリーン・カミンスキー財団、フレデリック・ワイズマン美術財団……と聞いたことある名前が並んでいて驚きました!
展示の紹介
展示の紹介です!
今回は作品タイトルと私が撮った作品の写真掲載に留めます。
なんだか、あまり感想をつらつら書くタイプの作品ではない気がするので。
作品名:Untitled; Zuzanna
作品名:Untitled; Zuzanna
作品名:Untitled; Zuzanna
作品名:Untitled; Olya & Zuzanna
作品名:Untitled; Shelly
展示内容の紹介は以上です!
今回行った「Whitestone Gallery」は銀座にあるギャラリーで、本館と新館の2ヶ所があり、本展『Yigal Ozeri:Reflection』は新館の方でした。
本館の方では『今、世界で再評価され続けている日本人作家』という展示が開かれており、草間彌生さん等の作品が展示してありました!......でも、私は草間さんの作品は好きではない(というか分からない)ので、感想を書く予定はないですが。
最後まで読んでくださり、
本当にありがとうございました!!