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映画・アニメ・美術展などを中心に感想を書いています!

『映画』や『アニメ』、『読書』や『美術館』などの思い出を残すために始めたブログです。完全に個人用なので読みにくかったらスイマセン!

【映画】『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』:EP9は最高の娯楽映画に徹したSW完結作!

 

 

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 『SW EP9』を鑑賞!
 シークエルトリロジーの完結作にして、『スター・ウォーズ』という壮大な物語の終幕を迎える歴史的な作品です! 足掛け42年に及ぶ壮大な「スカイウォーカー・サーガ」の終幕ですから、観ないわけにはいきません!

 これを映画館で観ることができて本当に良かったし、映画館で観るべき娯楽映画の最高峰だと思います!

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2019年12月20日鑑賞

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
Star Wars: The Rise Of Skywalker

Star Wars: The Rise Of Skywalker

Star Wars: The Rise Of Skywalker

【評価:4.4/5.0】

 
【一言】

凄かった!
まっさらなスクリーンに、
ルーカスフィルムのロゴが現れて、
高々とファンファーレが鳴らされて!
SWは「映画を観てる!」感が最高!
J.J.エイブラムス監督、さすが!
確かに好きな場面、嫌いな部分はあるけど、今できる1番いい物語だったと思う!

 
【Twitter140文字感想】

 

 


 

 

【目次】

 

 

 

STORY&STAFF

 

かつて銀河に君臨していた祖父ダース・ベイダーに傾倒し、その遺志を受け継ぐべく、銀河の圧倒的支配者へと上り詰めた、スカイウォーカー家の一人でもあるカイロ・レン。そして、伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーの強い意志を引き継ぎ、類まれなフォースを覚醒させたレイ。
新たなるサーガを担う若者二人の運命が、この物語の行く末を担っている。二人の運命を左右し、このクライマックスの行く末を共に迎えるのは、R2-D2、C-3PO、BB-8ら忠実なドロイドと共に銀河の自由を求めて戦い続けるルークの双子の妹レイア将軍、天才パイロットのポー、元ストームトルーパーのフィンらレジスタンスの同志たちと、今回初めて登場するBB-8のキュートな相棒“D-O(ディー・オー)”。はるか彼方の銀河系で繰り広げられるスカイウォーカー家を中心とした壮大な<サーガ>の結末は、“光と闇”のフォースをめぐる最終決戦に託された――。
映画公式サイト

予告動画

  

原案:ジョージ・ルーカス
監督:J・J・エイブラムス
脚本:J・J・エイブラムス
制作:ルーカスフィルム
音楽:ジョン・ウィリアムズ
キャスト:デイジー・リドリー, アダム・ドライバー and more.
上映時間:142分
日本公開:2019年12月20日
配給: ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
公式サイト

 

 

 


 

 

 

『スター・ウォーズ』シリーズ


 シリーズの解説とか出来ればいいですが、そこはファンの方々にお任せします(笑)
 簡単な紹介というか、提示だけしておきます!

 ジョージ・ルーカスが生み出した『SW』
 派生作品等は沢山ありますが、本筋の物語は内容と公開期で大きく3つに分類されています。公開順と時系列が一致しませんが、そういうものなのです。

 

 

旧三部作:オリジナル・トリロジー

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 1977年から1983年にかけて公開された『SW』の核となる3部作で、ダース・ベイダーやルーク・スカイウォーカーが活躍します。

スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望
スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲
スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還

銀河の支配を目論む帝国の台頭を前に、レイアを中心とする反乱軍が抵抗。ダース・ベイダー卿はジェダイ騎士のルーク・スカイウォーカーを暗黒面に引き込もうとするが、彼の父親であることを明かし、シスの暗黒卿・皇帝パルパティーンを倒す。


「エピソード4/新たなる希望」トレーラー


「エピソード5/帝国の逆襲」トレーラー


「エピソード6/ジェダイの帰還」トレーラー

 

 

 

新三部作:プリクエル・トリロジー

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 1999年から2005年にかけて公開された、旧三部作の前日譚に当たる作品群です。アナキン・スカイウォーカーを主人公に、ダース・ベイダー誕生に焦点を当てた物語。

スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
スター・ウォーズ エピソード2/クローンの逆襲
スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐

繁栄する銀河共和国内で分離派が独立を目論む中、ドロイド軍とクローン軍との戦争が勃発。一方、ジェダイ・マスターの1人が、アナキン・スカイウォーカーを弟子として育てるも、シスの暗黒卿の手により暗黒面へ堕ちた彼は、ダース・ベイダーを名乗る。


「エピソード1/ファントム・メナス」トレーラー


「エピソード2/クローンの攻撃」トレーラー


「エピソード3/シスの復讐」トレーラー

 

 

 

続三部作:シークエル・トリロジー

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 2015年から2019年にかけて公開された3部作で、レイとカイロ・レンを中心に物語が展開されます。スカイウォーカーにまつわる9部作が完結します。

スター・ウォーズ(EP7)/フォースの覚醒
スター・ウォーズ(EP8)/最後のジェダイ
スター・ウォーズ(EP9)/スカイウォーカーの夜明け

帝国崩壊後、銀河では新たなる暗黒勢力「ファースト・オーダー」が拡大、レイアらはレジスタンスを組織して交戦。ルークからジェダイを継いだレイと、レイアの息子:カイロ・レンが物語の中心になる。


『フォースの覚醒』特報1


『最後のジェダイ』予告編


「スカイウォーカーの夜明け」最終予告

 

 

 


 

 

 

映画の感想概要

 

 壮大で偉大な映画の歴史の一部である作品の完結です。映画館で観ることができて本当に良かったです!
いや~、開幕早々から度肝を抜かれました(笑)
 「マジか!」と声を盛大に上げたくなりましたもん(笑)

「スカイウォーカーの夜明け」特別映像




 楽しかったです!
 映画として、見せるべきシーンをしっかり描き、盛り上がりを幾度も挿入して、迫力と興奮を畳み掛ける映画の構成や内容に本当に楽しませてもらいました!

 「あぁ、今、映画を観ている!」って心の底から幸福を感じられるような映画でした。映画館で観るべき作品だと思います!

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 よくまとめ上げたな、と。

 これだけ歴史と情熱が詰まった作品について、ジョージ・ルーカスの手を離れた新三部作を計画して、物語を練って、映像を撮って作って、1本の映画にして。

 賛否両論あったけど、「今できる最高の作品」に仕上げられていたと思います!
 『フォースの覚醒』と『スカイウォーカーの夜明け』を創り上げたJ.J.エイブラムス監督には心から拍手を送りたいです!

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 そして、ジョン・ウィリアムズは偉大!

 『スター・ウォーズ』の魅力の1つは、胸躍るテーマ曲!
 開幕を告げる堂々としたファンファーレ、反乱軍を鼓舞するテーマ、暗黒面の勇ましい重低音。
 やっぱり、これを聴いたら気分が上がるし、これを聴きたいがために映画を観ているのも1つです!



 とはいえ。
 なかなか難しいですね。

 物語全体では綺麗にまとまっていましたが、「《スカイウォーカー・サーガ》の完結作に相応しいのか?」と言われると、素直に首を縦に振れないです.....。
 倫理性とか善悪とか国際情勢的な、『SW』の物語が内包する社会性は薄めだったし、あくまでも「娯楽映画」の域を出ないのは否めないです。

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 それでも。
 チェイスや銃撃戦やライトセーバーでの戦いなど、見せ場をしっかりと描いていたし、その映像も綺麗で、迫力も臨場感もあって非常に楽しめました!

 胸がジワっと熱くなるシーンもあったし、泣きそうになったシーンとか、超応援したくなったシーンも、お気に入りになっったシーンもあったし、観てよかったです!

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映画の感想内容

 

映画の代名詞=SW

 

 『スター・ウォーズ』!
 『スカイウォーカーの夜明け』。色々とあるし、好きなシーンも、悪いところもあったけど、観て良かったし、楽しかったです!

 観ていて何度も「いま、映画を観ているな~」としみじみ幸せに感じました
 深く考えずに、観ての楽しめる、最高の娯楽映画です! 盛り上がるシーンには迫力に身を任せればいいし、溢れ出る音楽に乗ってしまえば気分はハイになるし。たくさんの種族や惑星での冒険は息つく暇が無いほどに面白いし!

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 映画作品は色々とありますが、やっぱり上映後の第一声で純粋に「楽しかった~!」と思えるのって、大切だなと思います。 その点では、『スター・ウォーズ』に肩を並べるコンテンツは多くはないと思います。
 「”映画”の代名詞」と形容しても過言ではないくらい、多幸感に包まれる心地よさと興奮でした!

Star Wars: The Rise of Skywalker | Film Clip




 これは、ぜひ映画館で観たほうがいいです!
 映画館で観てよかったし、オススメしたです。(どうせ最終作ですし、どうですか? 笑)

 

 

 

 

J.J.監督に称賛を!

  

 J.J.監督、本当にお疲れ様でした。
 とても、良かったと思います!



 よくまとめ上げたな、って。
 心底、凄いと称賛したいです!

 42年間も続く歴史と人気のあるコンテンツで、熱狂的なファンの視線が集まり、制作陣だって情熱を持って創り上げてきたシリーズです。

 生みの親であるジョージ・ルーカス不在の中で、新しい三部作を始動させて、当初予定されていた九部作での「スカイウォーカー・サーガ」完結という極めて難しいものです。

世界中が熱狂するスター・ウォーズ




 そんな、「EP6で完結している」なんて言われる『SW』を、『フォースの覚醒』で新しく物語を動かし、『スカイウォーカーの夜明け』で完結をさせるという、責任重大な大役を背負ったJ.J.エイブラムス監督。

 『フォースの覚醒』では『SW』の復活に胸が高鳴ったし、『夜明け』では、今できる最大で最高のところでまとめあげたと思います。



 良かったところも、悪かったところもあたっし、大好きなシーンや、口を出したいシーンもところどころ。

 でも、本当に”よくやった”と思います!
 私は強いファンでもないし、偉そうで申し訳ないですが、「よくやった!お疲れ様でした!」とJ.J監督を盛大に称賛したいです! 本当に、お世辞抜きで、凄いですよ。

「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」スター・ウォーズ 大いなる遺産




 1点、文句を言いたい。
 ディズニー公式のイントロダクションの文言。

今回、J.J.エイブラムス監督に託された使命は、スカイウォーカー家のサーガに幕を下ろすこと。
映画公式サイト


 は? いやいやいやいや。確かに事実だけどさ。なんだろう、「なんとか丸く収めてね」みたいな雰囲気を感じてしまうのは気のせいですよね。
 そうだとしても、もっと表現方法があったでしょ.....。「J.J.エイブラムス監督が幕を下ろす」って書き方にするだけで印象が全然違うと思うんですけど......。

 

 

 

 

完結作としてどうなの?

 

 ※ネタバレ防止のため、EP9『~夜明け』の具体的な内容については触れておらず、EP1~EP8までが主ですから、ご安心ください。



 面白かったです、普通に凄く。
 娯楽映画としては最高でしたけど、『SW』の完結作としてはもう少し、という感じ。ってかそもそもシークエル・トリロジー自体が問題なのかもしれません。
 果たして『スター・ウォーズ』作品の最終を飾る「完結作」として、どうなんでしょう? ”有終の美”を飾れたかといえば、違うのかなぁと。

 まぁ、私自身は「SWの大ファン」というわけでもなく、過去シリーズも何度も見返しているわけではないので、見当違いのことを書いていたらゴメンナサイ。



 一番は「《スカイウォーカー・サーガ》の完結作に相応しいのか?」という単純でありながらも最も重要な問いだと思います。
 「スカイウォーカー一族の物語」は『スター・ウォーズ』の最深部にあるアイデンティティ的なストーリーですから、この点は最も重視されるべき点としても過言では無いと思います。

 個人的には、「う~ん...」という印象。
 もしかして「スカイウォーカー」と「ジェダイ」を混同してしまっているのではないか?という疑問が湧き上がってきます。(私が混同してるだけかも......)



 そもそも、スカイウォーカー家の物語はEP1~EP6で完結しているじゃないですか。善悪対決だって大団円で終わっています。そこに、「カイロ・レン」という子孫を追加したのは、結局ディ◯ニーが続編を作りたかったからではないんですかね?
 まぁ、ルーカスは当初から9部作構成を考えていたようですが、2015年からのシークエル・トリロジーは彼の構想とは別物だそうですから。

 で、シークエル・トリロジーの主人公・レイ。
 タイトル通りですが、 EP7で「レイのフォースが覚醒」し、EP8で「レイが最後のジェダイだ」とルークが示しました。レイは「”ジェダイ”であって、”スカイウォーカー”ではない」という解釈がEP8までの話。

 それを受けての本作EP9。
 『~夜明け』でのレイの扱いは当然色々と描かれるわけですが、やっぱり「ジェダイとしての側面」が強い気がします。なので「スカイウォーカー・サーガの完結」という点では、私は疑問が残るし、納得は弱いです。

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 あと、ジェダイを扱うにしても、「マスター」の立ち位置とか人選とか、導き方とかその解決とか、師弟で教えることとか、概念とか信念とか信条とか。

 なんだろう、描いていたし、事実なんだろうけど、いまいち腑に落ちないんですよね。本当にその解釈だっけ?って。



 でも、「Star Wars: The Rise Of Skywalker」の原題はとても良かったと思います! この点は胸を張って称賛できるところだと思います!

 続三部作の物語全体に「スカイウォーカー・サーガの完結」を掲げるのは無理がある気がしますが、それでも「スカイウォーカー」と「ジェダイ」の物語としてはとても面白かったし、綺麗にまとめていたと思います!

 

 

 

 

J.ウィリアムズに拍手を!

 

 ジョン・ウィリアムズは最高!

 洋画には欠かすことの出来ない映画音楽の中でも、『スター・ウォーズ』における彼の劇伴は絶対的です!

 劇中で彼の音楽が高らかに響けば、気分はもうウキウキとワクワクだし、不安でドキドキするし! 雰囲気づくりの中で本当に大切です!



 映画の最初から最後まで!

 上映前は観客で騒がしかったシアター内が徐々に静かになり、「ルーカスフィルム」のロゴが渋く輝き、一瞬の静寂の後にパーーンと高く響く『SW』のファンファーレが最高!
 なんでしょう、これを聴くために映画館に来たと言っても過言ではないような、そんな興奮が全身を駆け巡ります!

 劇中では、劣勢に立たされた反乱軍の背中を押すようなテーマ音楽が流れたり、ファースト・オーダーの強さを支えるようにダークサイドのテーマが打たれたり。
 希望を感じさせるような明るいメロディ、不安感を煽るような物々しい音楽、優しく包むような静かな音色.....過去シリーズの音楽をベースにした劇伴が最高です!

 そして、ラスト。
 毎回お決まり、エンドロールを彩るのもやっぱりジョン・ウィリアムズの映画音楽です。数々の名曲・テーマを1本にまとめたオーケストラ・サウンドは、何度聴いても最高です!

Fanfare and Prologue (From "Star Wars: The Rise of Skywalker")




 映画には音楽が必要。
 場面の雰囲気を盛り上げるし、鑑賞者のテンションを左右するし、何よりもシリーズ作品における「音楽の強さ」って馬鹿になりませんね。「あっ!あのテーマだ!」と大興奮できるんですから!

 本作も、最高でした!
 映画の重要な場面、要所要所で流れる音楽が、いちいち的確で、超良かったです! これも、SWシリーズの魅力の1つです!

John Williams - The Imperial March from The Empire Strikes Back (Audio)

 

 

 

 

社会性もなく、神話性もなく

 

 上手くまとまってたし、音楽も最高だし、迫力ある映像も楽しめました。
 個人的には、EP8『最後のジェダイ』を観なかったことにして、EP7とEP9だけの二部作にしても良いと思うほど、面白かったです

 けど、面白さだけしかなかったなぁ~と。娯楽映画としては最高だけど、旧三部作・新三部作が内包していた”重さ”というのは一切含まれていない続三部作だと思います。



 『SW』の魅力は、まるで《運命》のように《フォース》に導かれるスカイウォーカー家の宿命と戦い、そして帝国と共和国の戦争にあると思います。

 でも、そのエンタメ大作の背景には、人種問題・資源問題・貧困・価値観・倫理観・正義と悪・(現実世界の)国際情勢・歴史・文化・芸術・文明の発展・自然環境・政治・宗教・軍事・経済・マイノリティとマジョリティ・平和・権力...etc.の様々な《社会性》が含まれていました。

 これが本当に面白かったし、現実世界での国際情勢や歴史と重ね合わせることで、「遠い昔、遥か彼方の銀河系で...」と始まる物語がより深く、重く、濃く、面白く興味深くなっていたことは確実だし、私も好きなポイントでした。

 でも、本作にはそれがほとんどない。
 正確には「シークエル・トリロジーには」、ですね。
 ※一部ある部分については、ネタバレ感想の方で少し触れておきます。



 あと、《神話性》

 「ジェダイ」や「フォース」という言葉があって、それは劇中の人々にとっては守護者であり、宗教的な側面を持った概念として描かれていたと思います。限られた才能を持ち、訓練をした騎士だけがその栄誉に相応しい、崇高な概念。
 そのお陰で、『スター・ウォーズ』はSF西部劇的な色が強いままに、神秘的で憧れを伴うような世界へと連れて行ってくれる、ひとつ上の次元の作品のような感じ。

 でも、シークエル・トリロジーでは、極めて一般的というか、普遍的というか。特別感が大きくそがれてしまったような気がします。これはとても残念だし、寂しいですね。

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 結局、こんなに面白い、音楽が素晴らしい、バトルが格好いい、映像が綺麗───と表面的なことは書けても、それ以上の内容について触れられない点が勿体ないし、薄いと感じたし、物足りなく思いました。

 強いて言えば、前作でも批判された、中国やアジア市場寄りとなったキャスティングと、世界のコンテンツ市場を牛耳るディ◯ニーについて話すことくらいじゃないですか?(笑) 

 

 

 

 

面白くて熱いからいいじゃん!

 

 色々と思うことはあるし、賛否を挙げればキリが無いかもしれません。けど、面白かったんだから良いじゃないですか!(とまぁ、若干、投げやりですが笑)

 私は、公開日2019年12月20日の、朝一番の回で鑑賞しました。チケットは即完売の満席で、好きな人がたくさん集まって期待と不安の中で観に来ていたと思います。
 けど、エンドロールが終わってみれば、誰からというわけでもなく、自然と拍手が湧き上がってきました。私自身も、拍手する気は満々でした。

 観ていてワクワクしたし、心の底から楽しめるシーンがたくさんあったし、最後の終わり方も綺麗だったし、長いエンドロールの中で雰囲気に飲まれながらも「よかったなぁ」と感慨深く感動に浸っていました。
 だから、個人的には「面白かったからイイじゃん!」というのが素直なところ。目一杯楽しんだし、久々に「THE 映画」を堪能したし、感謝です。

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 そりゃ、疑問点とか腑に落ちないところとか、「自分ならこうする!」とか、「なんで生きているんだよ」とか、逆に「いや、おとなしく死ねよ」とか、色々と思うところはあります。

 でも、いいじゃないですか。



 まぁ、ここは、超個人的な意見、という感じで(笑)(とはいえ全部、個人的は感想なんですけどね 笑)

 

 

 

 

希望と仲間とSW魅力!

 

 なんだかんだ言っても、面白かったです。
 1つ前の「面白ければいいんじゃね?」というのが、この節への導入クッションになっているわけですが、面白かったし、観たかった色々が見れたし、最高に楽しませてもらったので、その点はやっぱり広く書いていきたいです!

 全体としては、場面展開の早い物語とアクションの詰まった活劇的な内容は観客の興奮と活気を誘うし、C-3POやR2-D2、BB-8などドロイドのコミカルな動きが笑いを呼び寄せます!

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 再び「勧善懲悪の物語」で嬉しい!

 前作のEP8『最後のジェダイ』の感想で書いたのですが、それまでは「共和国 vs. 帝国」とか「ジェダイ vs. シス」とかって対立構図での勧善懲悪がハッキリしていたから、素直に楽しめました。
 EP7『フォースの覚醒』でも最後は惑星破壊兵器を巡る攻防劇が展開されましたし。でも、『最後のジェダイ』はそうでもなかったです。

 なので、今回、完結編と位置づけられた本作で、「ファースト・オーダー vs. レジスタンス」という構図が綺麗に浮かび上がったのは嬉しかったです!



 あとは、「希望」と「仲間」です。

 思えば、『スター・ウォーズ』はずっと「心に灯した希望」の物語で、何人もの個性的なキャラと「大切な仲間」が支え合って、時には喪失を抱えながらも活躍する物語でした。
 『フォースの覚醒』でも最後には惑星破壊兵器を壊すのに協力していましたが、やっぱり皆んなの心の中に希望があって、仲間で団結して行動を起こす勇気とか強さが本当に格好良かったです。

 それは、本作でも。
 後ろにいる仲間を信頼して、暗黒面がいくら強くなっても、希望の光を絶やさずに戦う、そんなレジスタンスたちを筆頭とした、登場キャラクターたちが最高に大好きでした!
 あと、私自身がそういう展開や構成が大好物なので、もう胸アツの大興奮に感極まって、心の中で手を叩いて喜んでいました(笑)

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 その他も、健在!

 ミレニアム・ファルコンを代表に、X-ファルコンや敵のTIE-ファイターなどの戦闘機での疾走感溢れるチェイスや空中戦は、映画館の視界いっぱいに広がるスクリーンや立体的な音響のお陰で何倍にも迫力が増します!

 レイやカイロ・レンたち、ライトセーバーを使って戦う場面では、独特の低いブーンという音を響かせながら、火花を散らして戦うバトルが見ものです!

 あと、『SW』の魅力の1つは、環境も文化も違う様々な惑星で冒険をする、というところ。その星の住人やクリーチャーたちの造形や自然環境はいつも楽しみだし、家など建造物を見るのも楽しみの1つです!
 本作でも、幾つもの惑星が舞台となり、その度にまったく趣の違う風景や展開を楽しませていただきました!



 印象深いのは、「見せ方」ですね。

 特に盛り上がるバトルは、空中戦でも、チェイスでも、ライトセーバーでの戦いでも、銃撃戦でも、かなり「長い尺」なんですよ。

 これまでの『SW』は見せ場をしっかり描いてきた印象ですが、本作EP9『夜明け』ではさらにじっくりと時間を掛けて描いていて、迫力のあるバトルと楽しめて嬉しかったです!

Star Wars: The Last Jedi | Finn v Phasma




 あと、個人的には「ダークサイド」が大好き。
 黒・赤・白を基調としたスーツや装備品、装飾品のセンスが本当によくて格好いいから大好きです。本作でもそれを十二分に堪能できたので超嬉しいです!

 ストーム・トルーパーの滑らかに曲面を描く鎧とか、ピシッと糊の効いたファースト・オーダー幹部の制服とか、忍者を連想させるレン騎士団や、日本の「金継ぎ」をモチーフにしたレンの仮面とか。赤い護衛トルーパーや、任務や環境を反映したトルーパーたちの装備品とか。

 階級制で秩序のある軍隊だから、細かい部分の規律や統一性が見ていて気持ちいいです。それに、ナチスを連想させる部分が敵としての意識に関わるし、膨大な資金力で生み出すデストロイヤー等の規模が大きくて最高です!
 映画にしたときに、とっても映えるし、日本のモチーフをたくさん取り入れているからなのか、目に馴染むし、格好いいと思います。

 考えてみれば、『ガンダム』とかでも、私は敵サイドの機体の方が好きなので、そういう趣味かもしれないです(笑)

Star Wars: The Last Jedi | Praetorian Guard Fight




 それから、ラスト、良かったなぁ。

 あの、スター・ウォーズのテーマ曲が高らかに流れるあのシーンと、エンドロール直前のあのシーン。

 とても綺麗だったし、いい展開だと思いました!

 

 

 


 

 

 

以降、映画本編のネタバレあり

 

 

 


 

 

 

映画の感想
※ネタバレあり

 

衝撃の真実と展開!

 

 いや、本当に。
 とにかく、最初からヤられました(笑)

 「遠い昔遥か彼方の銀河系で...」とお決まりの文句と『STAR WARS』のタイトルが流れて、いつもの世界観説明が始まりましたが────え、その内容に驚き!

 「死者の口が開いた!」
 最初のこの一文。私は日本語字幕の方に集中していたので、流れる英文の方を読んでいませんでしたが、「一体何事だ!?」と思いつつ、瞬時に何人か頭の中に候補を浮かべました。

 それが「皇帝パルパティーン」だと分かります。
 この衝撃といったら! 驚きの声を上げそうになりました(笑) え、だってこれまで何の音沙汰もなく、死んだと思っていた最強の敵が生きていたんですよ!? もう、この展開だけで、おぉーーー!!と熱くなりますよ!!

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 そして、シスの惑星「エクセゴル」
 カイロ・レンの訪問を歓迎したパルパティーンが明かしたのは、「スノークが操り人形に過ぎなかった」という事実。

 まさか。
 『フォースの覚醒』で急に登場して、『最後のジェダイ』で急に殺されて退場した謎のボスキャラに疑問が噴出してたので、ついに最終作で正体が分かると思っていたら、まさかの「幻影」とは。
 それなら辻褄が合うと納得の心が半分、もう少しマトモな扱いをしても良かったのに、という気持ちが半分。普通に「シスの一味だった」で良かったのでは........?



 それから、「レイ」の話。
 自身の出生も親も知らず、捨て子でゴミ漁りをしてきた彼女の頭の中に映るヴィジョンの真実と、彼女の正体が判明します。

 彼女は、パルパティーンの孫。
 本名は、レイ・パルパティーン。

 ずっと探していたファミリーネームがこれとは。
 レイア姫の息子がダークサイドに堕ち、暗黒皇帝の孫がジェダイ見習いになるとは、なんとも皮肉な運命のイタズラです。

 唐突な展開で驚いたけど、でも「レイには何かある」というのは誰もが思っていたことでしょうから、最善の展開なのかもしれませんね。



 あとは、ハックス将軍。

 実は彼がスパイだった、という展開。「ファースト・オーダー内にスパイがいる」と言われたときに、この続三部作の中で取り上げられたキャラは限られるので、彼に見当は付けていましたが、まさか、本当に彼でした。
 『フォースの覚醒』のときから、ハックス将軍はどうも嫌いになれないキャラなんですよね(笑)



 この辺の話には、本当に驚きました!

 

 

 

 

「希望」のラストへ!

 

 ラストの戦いへ。
 レイアの死の悼みを胸に、レジスタンスは今ある戦力と情報で、シス艦隊へ総攻撃を仕掛ける決死の作戦へ。チューバッカとランド・カルリジアンに応援要請の任を託し、エクセゴルへ向かう場面。

 味方は誰もいないかもしれない。
 そんな不安がよぎる中、基地の仲間を鼓舞するポーやフィンの言葉がとっても格好良かったです!


「恐れない姿を知らせよう!」
「俺たちが希望だ」
「銀河のために!」
「希望を!」



 そして、エクセゴルでの決戦。

 巨大で強大なシスの大艦隊を前に、比べて少ないレジスタンスの戦闘機や輸送船が次々に撃墜され、目の前の希望すら風前の灯火かと思われたそのとき───

 「こっちも大勢だ!」というランドの声とともに、『スター・ウォーズ』のメインテーマが高らかに鳴り響き、ミレニアム・ファルコンが沢山の応援部隊を引き連れて登場!

 もう、最高に胸アツで感動で興奮!
 こういう、最後に皆んなが集まる展開ってテンプレだけど、でもやっぱり嬉しいし、最高に盛り上がります! 本当に、よくやってくれた!

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 しかも、デストロイヤーとかTIEファイターとかと比べれば、貧弱でジャンク品のようなレジスタンスの小さい戦力が、1つの理想のために固まって全員で戦う、本当に格好いいラストバトルでした!

 

 

 

 

”The Rise Of Skywalker”

 

 原題「The Rise Of Skywalker」
 邦題は「スカイウォーカーの夜明け」

 『SW』の邦題は基本的に原題に忠実で、意味も映画の内容に合っているのイイですね! 今回の「夜明け」という表現も私は大好きです! これ以上に上手い訳し方は思いつきません!



 まず、この原題を思い浮かべたのは、エクセゴルでパルパティーンとレイが対決した場面。
 パルパティーンの圧倒的なパワーを前に、苦戦するレイ。地面に倒れ、起き上がるのも辛く困難な状況の中、過去おジェダイたちの声が聞こえます。

 「レイ、立ち上がれ」

 邦題では「夜明け」と訳されていましたが、「Rise」には「立ち上がる」という意味もあるので、ここでもこの副題にした理由が分かった気がしました。



 それから、文字通りのラスト。

 惑星「タトゥイーン」。
 物語の始まりの地ともいえる、「スカイウォーカー」の故郷。この星に降り立ったレイが、星の住民からの質問に答えます。

 名前を聞かれたレイ。
 「レイ・スカイウォーカー」
 彼女はそう答えました。

 最初に「レイ」と答えて、少し時間を開けて「スカイウォーカー」を名乗るのが、またなんとも絶妙な塩梅です。
 そして、朝日か夕日か、タトゥイーンの恒星を前にBB-8と共に歩きだします。

 「The Rise Of Skywalker」
 血脈は途絶えたけど、それでもこの名前はレイによって受け継がれていく。一つの歴史に幕を下ろして、新しい夜明けを迎える。とても綺麗なラストで、感動ものでした!

Finale (From "Star Wars: The Rise of Skywalker"/Audio Only)

 

 

 

 

『SW』世界観

 

 メモ程度に。

 「社会性」の話を書きました。
 シークエル・トリロジーにはあまりない、と。

 でも、本作のラストは、まさに現在社会ですね。
 帝国主義の敵存在に対して、「レジスタンス」という無政府勢力が抵抗し、さらに終盤では一般市民や非戦闘員らも駆けつけて、敵を倒そうとする構図。今の香港とか台湾とか、中東情勢にも似た姿に見えます。



 J.J.エイブラムス監督の『フォースの覚醒』と『スカイウォーカーの夜明け』が上手いのは、過去の旧三部作と新三部作の内容を見事に活かしいている点だと思います!

 確かに、「後付け設定」とか「ファンに媚びている」とか思うこともありますが、それでもこんなに綺麗に登場させられる手腕は凄いと思います!



 そもそも、皇帝パルパティーンが登場する、というもうこの展開だけで度肝を抜かれたし、キーアイテム「ウェイファインダー」がデス・スターに隠されていたり、ランド・カルリジアンを登場させたり。最後にはタトゥイーンを舞台に選んだり。

 ミレニアム・ファルコンで連続ジャンプを行ったり、巨大なクリーチャーに食べられそうになったり。ドロイドたちの扱いがうまかったり、レイアやルークの過去の物語を挿入したり。

 他にも、EP4『新たなる希望』でハン・ソロたちに授与されたメダルや、ルークのX-ウィング、ダース・ベイダーのマスクなど、小さなアイテムも用いる点が本当に見事です!

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 今回は、パンフレットを購入!
 なにせ、最終の完結作ですからね!
 登場するキャラクターや航空機、惑星や異種族など、細かいデータや解説があって最高! やっぱりSFの楽しさは、この設定部分にありますよね! コンセプトアート資料も驚くほど満載で、とても1,000円とは思えません!

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 ちなみに、『最後のジェダイ』だけパンフレットを買ってないんですよ。写真は、ドロイドたちです!

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 あと、これは余談ですけど、本作に現代美術家の「村上隆」さんがカメオ出演されているらしいんです。なんでも、J.J.エイブラムス監督の親友だとか。

 残念ながら私は見つけられなかったのですが、もしどの辺か見つけた方いらっしゃいましたら、ぜひ教えてください!

eiga.com

 

 

 最後まで読んでくださり、
 本当にありがとうございました!!