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『映画』や『アニメ』、『読書』や『美術館』などの思い出を残すために始めたブログです。完全に個人用なので読みにくかったらスイマセン!

【映画】ナイトクローラー

 

 

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2015年8月23日
【評価:4.9/5.0】
 
【一言】
最高のスクープ激写!
ジェイク・ジレンホールの演技が素晴らしく気味悪くて恐ろしいです!
この役、まるで“カメレオン”。
 
 
『他人の〈破滅〉の瞬間に、カメラを持って現れる―』
(原題:Nightcrawler)

 

 

目次

 

 

【STORY】

 ナイトクローラー:報道スクープ専門の映像パパラッチ

 

 L.A.。盗みを働いて日々の生活費を稼いでいるのはルイス・ブルーム。そんな彼は通りかかった事件現場で「ナイトクローラー」という仕事を知る。
 早速、カメラと無線傍受機を購入して警察無線を傍受し現場へ。撮影した映像をTV局に売りに行きそこでのアドバイスを踏まえて次の現場へ。
 才能のある彼は次々と衝撃的な映像を撮るがさらなるスクープを求めて遂に越えてはならない一線を越えてしまう…。

 
 

【詳細】

監督:ダン・ギルロイ
出演:ジェイク・ジレンホール,レネ・ルッソand more.
制作:ボールド・フィルムズ
配給:GAGA
上映時間:118分
日本公開:2015年8月23日

 
 
 

【感想】


 まず挙げるべきは主演ジェイク・ジレンホールの演技だと思います。素晴らしく不気味で恐ろしかったです。
 内に秘めた狂気を完全に出し切らずにその光が炯々と目を光らせていました。そう、彼はまるで獲物を狙うカメレオンのようでした。
 そして「ナイトクローラー」という仕事。この映画で初めて知りました。そもそも、このテーマはハリウッドで初だそう。
 キャッチコピーにもあるように“他人の破滅”を餌に生活している訳ですよね。
 ただ、この映画を観て一概に彼らが悪いわけではないというのがメッセージの1つなのだと思いました。
 殺人、強盗、自動車事故…その現場はもちろんそこに横たわる死体までもがとてもリアルでグロテスクでした。でもここを描かないとこの仕事は伝わらないと思います。



 

 


 様々なメディアですでに賞賛されていますが主演のジェイク・ジレンホールの演技が素晴らしいです。
 この役のために体重を相当落としたらしいです。“カメレオン”のような容姿が生まれたわけですね。
 ブルームは狂気に取り憑かれて頭がおかしくなったパパラッチ。その役を見事に演じていたと思います。
 その狂気は外側に出るのではなく内側で芯強くあり、それが分かるのが炯々と光る目。感情が表に出てこない分よけい目だけが異様に目立つ。最高ですよ!
 映画を観ていると(特に最初は)ブルームは普段の生活ではとてもゆっくりと動いているように感じました。何をするにもスロー。 
 でも、一度警察無線から事件の情報が入れば車を飛ばし現場に急行してカメラを回す。ギョロっと光り輝く目の先にあるのは悲惨な事件現場。
 ここから「カメレオン」を連想したんだと思います。獲物が来るまではじっと動かず、いざ獲物が来たら猛スピードでそれを捕らえる。



 「ナイトクローラー」という仕事。一見すると残忍な仕事のように思えるかもしれませんが映画を観るとその考えは一変すると思います。これに絡んで来るのがTV報道の裏側。
この映画は恐らくかなり事実を盛り込んでいるのでしょう。実際に彼らは現場の偽証などにも手を染めているのでしょうか?
 被害者を救助する救急隊や犯人を追跡する警察がいるにもかかわらず一心不乱にカメラを回す。
 画は早い者勝ち。現場に着いた者がスクープをゲットできる。本当に事件がただのネタになっていました。
 でも、彼らは仕事をしているだけ。ここまでのことをさせるのは視聴率欲しさに過激な映像を求めるTV局。さらにはそんな映像を望む我々視聴者。報道として社会が生み出した仕事なのだから一概に彼らが悪いとは言えないのでは?
 でも、こんな映像が300ドル〜果ては1万ドルで売れるなんて…。


 

 死体を動かしたり、不法侵入して映像を撮ったり…これ、警察は捕まえられないんですかね?



 事件現場を撮って収入を得るというだけあって事件現場はかなりリアルでした。アクション映画のようにただ壊れていて死体が転がっていればいいというわけではないのでそのシーンは海外の警察ドラマに似ていました。


 

 もっともカメラ越しのカットを入れて欲しかったです。カメラを回しているブルームばかりで少し物足りなさを感じました。
(下に書くことに繋がるんでしょうか?)


 

 彼の撮った映像がニュース番組として流れるシーンがたくさんあったのですがそこが凄く良かったです。
 現場ではカメラを回すブルームを撮り、ニュース番組として彼の撮った映像を流す。 あえてカメラを通したカットを入れないことで客観的に見れたのかもしれまん。


 

 ラストのカーチェイスのシーンは圧巻でした!
 少し中だるみ感が出てきたところですドーンとこの事件。最後を飾るのにふさわしいです!
 そして最後、ブルームの言葉に恐怖を覚えました。「自分がしないことは君たちに望まない。
 このセリフ映画を観たあとだとその怖さが伝わってきますよ。